【グラミー賞】主催団体、ノミネート選考基準の変更を発表 〈Billboard JAPAN〉|AERA dot. (アエラドット)

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【グラミー賞】主催団体、ノミネート選考基準の変更を発表

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【グラミー賞】主催団体、ノミネート選考基準の変更を発表

【グラミー賞】主催団体、ノミネート選考基準の変更を発表


 2021年5月26日、【グラミー賞】を主催するレコーディング・アカデミーが、ノミネートや受賞者の選考基準や工程にかかわる変更を発表した。今回発表された変更点は<最優秀アルバム賞>部門を筆頭に、ダンス/エレクトロニック音楽部門、クラシック音楽部門、映像作品部門、ミュージック・ビデオ部門などが含まれている。

 レコーディング・アカデミーは先月も、選考審査委員会(Nominations Review Committees)の廃止、選考委員が投票できる部門数の削減、そして新たに<Best Global Music Performance>と<Best Musica Urbana Album>の2部門の創設などの変更を発表している。

 これらのほとんどが2022年1月31日に開催予定の【第64回グラミー賞】の選考過程で反映されるが、<最優秀アルバム賞>に関する一点だけは2023年から導入される。以下、<最優秀アルバム賞>に関する変更点を紹介する。

 まず、ノミネートされる関係者の資格基準が緩和される。今後は<最優秀アルバム賞>にノミネートされたアルバムにクレジットされている全てのフィーチャー・アーティスト、新曲を書いたソングライター、プロデューサー、レコーディング・エンジニア、ミキサー、マスタリング・エンジニアが自動的に【グラミー賞】にノミネートされたことになる。以前は、アルバム全体の演奏時間の33%以上にクレジットされていなければノミネートされたことにはならなかった。

 これについては、レコーディング・アカデミーが昔に回帰した形だ。2009年にテイラー・スウィフトの『フィアレス』が<最優秀アルバム賞>を受賞した際、「ブリーズ」1曲にフィーチャーされていたシンガー・ソングライターのコルビー・キャレイも受賞者となった。これを受けてレコーディング・アカデミーは、<アルバム賞>の受賞資格に条件を設けたが、今回の変更で再び緩和されたことになる。

 2021年のノミネート作の内、2作にはフィーチャー・アーティストが10人クレジットされていた(ポスト・マローン『ハリウッド・イズ・ブリーディング』、ジェイコブ・コリアー『ジェシー Vol. 3』)。ジェネイ・アイコの『Chilombo』には9人、そして受賞したテイラーの『フォークロア』には1人、ボン・イヴェールがクレジットされていた。

 また、フューチャーとタイ・ダラー・サインは、それぞれがノミネートされていたアルバム2作にフィーチャーされていた。つまり今回新ルールが適用されていたとしたら、自身がリード・アーティストではないにもかかわらず、<最優秀アルバム賞>に2作でノミネートされていたことになる。

 3月14日の授賞式では、<最優秀アルバム賞>は『フォークロア』をプロデュースしたテイラー、ジャック・アントノフ、アーロン・デスナー(ザ・ナショナル)に贈られた。その後、4月下旬にテイラーの恋人のジョー・アルウィンにも賞が贈られた。彼は『フォークロア』の16曲中6曲に共同プロデューサーとしてクレジットされていたが、新ルール適用後、レコーディング・アカデミーはクレジットされている関係者が33%の最低ラインを満たしているか確認する必要がなくなる。

 今回発表されたアルバムに関するもう一点の変更は、作品が“ニュー・アルバム”として認定される基準の厳格化だ。この新基準は2023年の【グラミー賞】から導入される。

 新ルールの下では、アルバムが【グラミー賞】にノミネートされるには、演奏時間の75%以上が新しく録音された未発表曲でなければならない。現在のルールでは50%以上となっている。レコーディング・アカデミーの基準では、“新しく録音”の基準はリリース日から5年前までとなっている。

 この新ルールが1995年に適用されていたとしたら、故マイケル・ジャクソンの『ヒストリー パスト、プレズント・アンド・フューチャー ブック1』は<最優秀アルバム賞>にノミネートされていなかった。このアルバムは2枚組で、1枚目は過去曲のベスト盤、2枚目は新曲で構成されていた。2枚目は1枚目より若干演奏時間が長かったが(77分10秒対71分30秒)、新基準の75%は満たしていない。

 アルバムに関するこの新ルールは、<最優秀アルバム賞>を筆頭に各ジャンルのアルバム賞(カントリー、など)に適用されるが、新しくレコーディングされている必要のない6ジャンルには影響しない(<最優秀編集サウンドトラック・アルバム賞 映画、テレビその他映像部門>、<最優秀歴史的アルバム賞>、<最優秀イマーシヴ・オーディオ・アルバム賞>(2018年までは“サラウンド・サウンド・アルバム賞”)、<最優秀レコーディング・パッケージ賞>、<最優秀ボックスまたはスペシャル・リミテッド・エディション・パッケージ賞>、<最優秀アルバム・ノーツ賞>)。


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