【米ビルボード・ソング・チャート】シルク・ソニック首位返り咲き、J.コールが8位にデビュー
【米ビルボード・ソング・チャート】シルク・ソニック首位返り咲き、J.コールが8位にデビュー

 ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによるコラボ・プロジェクト=シルク・ソニックの「リーヴ・ザ・ドア・オープン」が返り咲き、2週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 3月20日付チャートで4位にデビューした「リーヴ・ザ・ドア・オープン」は、登場5週目の4月17日付チャートで1位に到達。翌週は3位にランクダウンしたが、TOP5をキープして今週5週ぶりに首位復帰を果たした。

 4週以上のブランクを経て首位に復帰したのは、2019年12月7日から2020年1月11日の同4週を空けて返り咲いたポスト・マローンの「サークルズ」以来で、それ以前にはテイラー・スウィフトの「シェイク・イット・オフ」(2014年9月13日から11月15日)が8週、2013年にはマイリー・サイラスが「レッキング・ボール」(2013年10月5日から12月14日)で10週目の首位復帰を果たしている。歴代最長記録は、チャビー・チェッカーが「ザ・ツイスト」で打ち出した1年4か月(1960年9月19日から1962年1月13日)。

 「リーヴ・ザ・ドア・オープン」は、ストリーミングが前週から8%ほど減少したが(1,780万回)、エアプレイは8%増加の8,700万回、セールスはiTunesストアの値下げ効果により、38%増加の14,200まで売り上げを伸ばしている。デジタル・ソング・セールス・チャートでは3位から2位に上昇し、エアプレイ・チャートでは5週目、R&Bソング・チャートでは8週目、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートでは4週目の首位をそれぞれキープした。

 続いて2位には、先週の4位から最高位を更新したデュア・リパの「レヴィテイティングfeat.ダベイビー」が上昇。デュア・リパは、昨年同2位を記録した「ドント・スタート・ナウ」と並ぶ自己最高位で、ダベイビーは昨年自身初のNo.1をマークした「ロックスター feat.ロディ・リッチ」、ゲストとして参加したジャック・ハーロウの「ホワッツ・ポッピンfeat.ダベイビー、トリー・レーンズ、リル・ウェイン」(最高2位)に続く3曲目のTOP2入りを果たした。

 「レヴィテイティング」も、iTunesストアのセールにより売上が83%増加の19,900まで上昇。デジタル・ソング・セールス・チャートでは、「リーヴ・ザ・ドア・オープン」をおさえて1位を獲得している。意外だが、セールス・チャートでの首位獲得はデュア・リパ、ダベイビー両者にとって初のタイトルとなる。ストリーミング・チャートでは、2,190万再生を記録して6位から5位に上昇。エアプレイ・チャートでは、オンエア数を18%増加の5,970万回に上昇させて4位をキープした。

 同曲は、昨年の10月にダベイビーをフィーチャーしたリミックスが発売されてから上昇の一途をたどり、今年3月に開催された【第63回グラミー賞】でのパフォーマンス効果と、4月にTikTokでブレイクしたことで、現在ピークを迎えている。エアプレイも、アップダウンを繰り返して今週最高値を更新した。

 3位は先週に続きジャスティン・ビーバーの「ピーチズfeat.ダニエル・シーザー&ギヴィオン」が同位をキープ。エアプレイが依然好調で、前週から14%増加の8,060万回を記録して7週目のAirplay Gainerを獲得した。ポップ・エアプレイ・チャートでは、ジャスティンにとって8曲目、ダニエル・シーザーとギヴィオンは初のNo.1を記録している。

 ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデの「セイヴ・ユア・ティアーズ」は、先週の1位から4位にランクダウンし、ドージャ・キャットの「キス・ミー・モアfeat.シザ」は5位をキープ。ラップ・ソング・チャートで1位を獲得したマスクド・ウルフの「アストロノーツ・イン・ジ・オーシャン」は7位から6位に、ポロ・Gの「Rapstar」は6位から7位に順位を入れ替えた。

 今週8位に初登場したのは、J.コールの新曲「Interlude」。初週2,660万回を記録して、ストリーミング・チャートでは自身初のNo.1デビューを果たした。Hot 100でのTOP10入りは通算6曲目で、そのうち5曲が初登場でTOP10入りしている。同曲は、5月14日にリリースされた新作『The Off-Season』の先行シングルで、次週はアルバムのリリース効果とストリーミングの上昇により、さらに上位ランクインが見込める。その他、アルバムに収録されたその他のタイトルもTOP10入りする可能性が高い。

 先週8位にエントリーしたザ・キッド・ラロイ&マイリー・サイラスの「ウィズアウト・ユー」は9位にランクダウンしたが、ロック&オルタナティブ・ソング・チャートとオルタナティブ・ソング・チャートではそれぞれ2週目の首位をキープしている。ラッパーにカテゴライズされるアーティストの曲が、ロック&オルタナティブにクロスオーバーしたケースでは、昨年大ヒットした24kGoldnの「ムードfeat.イアン・ディオール」がある。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは5月21日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「リーヴ・ザ・ドア・オープン」シルク・ソニック
2位「レヴィテイティング」デュア・リパfeat.ダベイビー
3位「ピーチズ」ジャスティン・ビーバーfeat.ダニエル・シーザー&ギヴィオン
4位「セイヴ・ユア・ティアーズ」ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデ
5位「キス・ミー・モア」ドージャ・キャットfeat.シザ
6位「アストロノーツ・イン・ジ・オーシャン」マスクド・ウルフ
7位「Rapstar」ポロ・G
8位「Interlude」J.コール
9位「ウィズアウト・ユー」ザ・キッド・ラロイ&マイリー・サイラス
10位「モンテロ(コール・ミー・バイ・ユア・ネーム)」リル・ナズ・X