【米ビルボード・ソング・チャート】ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデ首位キープ、ビリー・アイリッシュ初登場9位
【米ビルボード・ソング・チャート】ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデ首位キープ、ビリー・アイリッシュ初登場9位

 ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデの「セイヴ・ユア・ティアーズ」が2週目の首位をキープした、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 4月22日にリリースしたアリアナ・グランデとのリミックス効果により、先週登場20週目で遂に1位を獲得した「セイヴ・ユア・ティアーズ」。爆発的にポイントが上昇した前週からはストリーミング、セールスいずれも減少したが、エアプレイはほぼ同率の6,850万回で安定している。

 Hot 100では1位を死守したが、ストリーミング・ソング・チャートでは2位から5位(2,240万回)、デジタル・ソング・セールス・チャートでは1位から4位(8,500ダウンロード)、オンエア数は落ちていないが、エアプレイ・チャートでも2位から3位にそれぞれランクダウンしていて、2位の「リーヴ・ザ・ドア・オープン」との差も縮まっている。

 そのシルク・ソニックの「リーヴ・ザ・ドア・オープン」は引き続きラジオが好調で、週間オンエア数8,090万回を記録してエアプレイ・チャートでは4週目の首位をキープ。R&Bソング・チャートでは7週目、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートでは3週目の首位を獲得した。安定したポイントを維持できれば、首位に返り咲く可能性も高い。

 3位をキープしたジャスティン・ビーバーの「ピーチズeat.ダニエル・シーザー&ギヴィオン」もエアプレイの伸び率が良く、前週から15%増加の7,070万回にオンエア数を上昇させて、6週連続でAirplay Gainerを獲得するというレアな記録も打ち立てた。

 続いて4位には、先週の5位からワンランクアップしたデュア・リパの「レヴィテイティングfeat.ダベイビー」がランクインし、最高位を更新した。また、16%増加の5,100万回を記録して、エアプレイ・チャートでも7位から4位にTOP5入りを果たしている。TikTokの反響もあり、セールス・チャートでは2位に上昇、ストリーミング・チャートでは6位をキープした。

 ドージャ・キャットの新曲「キス・ミー・モアfeat.シザ」は、ストリーミングが6%増加の2,560万回、エアプレイは12%増加の2,590万回にそれぞれ上昇し、先週の6位から5位に、こちらも最高位を更新した。Hot 100でのTOP5入りは、ドージャ・キャットにとって昨年5月に1位を獲得した「セイ・ソーfeat.ニッキー・ミナージュ」に続く2曲目で、ゲストのシザは初のタイトルとなる(TOP10入りは4曲)。

 ポロ・Gの「Rapstar」は4位から6位にランクダウンしたが、ストリーミング・チャートとラップ・ソング・チャートではそれぞれ4週目の首位をキープしている。マスクド・ウルフの「アストロノーツ・イン・ジ・オーシャン」は、先週の8位から7位に最高位を戻し、セールス・チャートでは2位から1位に、自身初のNo.1をマークした。とはいえ、売り上げは前週から13%も減少(11,000)していて、全体数がいかに低いかを物語る。

 リル・ナズ・Xの「モンテロ(コール・ミー・バイ・ユア・ネーム)」を8位に挟み、9位にはビリー・アイリッシュの新曲「Your Power」が初登場。TOP10入りは、2019年8月に1位を獲得した「bad guy」、同年11月にリリースした「everything i wanted」(8位)、昨年のシングル「マイ・フューチャー」(6位)、「Therefore I Am」(2位)に続く5曲目で、「bad guy」以外の4曲は登場2週以内でTOP10入りするというスピード記録も達成している。

 4月29日にリリースした「Your Power」は、初週2,220万回を記録してストリーミング・チャートで4位、4,200を売り上げてセールス・チャートでは17位にそれぞれデビューした。同曲は、7月にリリース予定のニュー・アルバム『ハピアー・ザン・エヴァー』からの先行シングルで、前述の「マイ・フューチャー」と「Therefore I Am」も収録される。

 「Your Power」に続き、今週は10位にザ・キッド・ラロイとマイリー・サイラスの「ウィズアウト・ユー」がエントリーしている。先週の23位から急上昇したのは、4月29日にリリースされたマイリーとのリミックス効果によるもので、ストリーミングは54%増加の1,250万回、セールスは218%増加の7,600、エアプレイは9%増加の4,350万回にそれぞれ大きく数字を伸ばした。ストリーミングとセールスは、どちらも今週最も伸びた曲に贈られるStreaming Gainer、Sales Gainerを獲得している。

 ザ・キッド・ラロイにとっては、昨年同10位を獲得したジュース・ワールド&マシュメロの「Hate the Other Side feat. ポロ・G&ザ・キッド・ラロイ」に続く2曲目、セルフ・タイトルとしては初のTOP10入りで、マイリー・サイラスは『ハンナ・モンタナ』としての曲を含む10曲目、2017年の「マリブ」(10位)以来4年ぶりのランクインとなる。その他、セールス・チャートで50位から5位に、エアプレイ・チャートでも13位から6位にTOP10入りを果たした。

 「ウィズアウト・ユー」という同名タイトルでは、ジョニー・ティロットソン(1961年 / 7位)、ニルソン(1972年 / 1位)、モトリー・クルー(1990年 / 8位)、マライア・キャリー(1994年 / 3位)、デヴィッド・ゲッタfeat.アッシャー(2011年 / 4位)による計6曲が、これまでTOP10にランクインしている。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは5月14日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「セイヴ・ユア・ティアーズ」ザ・ウィークエンド&アリアナ・グランデ
2位「リーヴ・ザ・ドア・オープン」シルク・ソニック
3位「ピーチズ」ジャスティン・ビーバーfeat.ダニエル・シーザー&ギヴィオン
4位「レヴィテイティング」デュア・リパfeat.ダベイビー
5位「キス・ミー・モア」ドージャ・キャットfeat.シザ
6位「Rapstar」ポロ・G
7位「アストロノーツ・イン・ジ・オーシャン」マスクド・ウルフ
8位「モンテロ(コール・ミー・バイ・ユア・ネーム)」リル・ナズ・X
9位「Your Power」ビリー・アイリッシュ
10位「ウィズアウト・ユー」ザ・キッド・ラロイ&マイリー・サイラス