カニエ・ウェスト、【グラミー賞】で着用したスニーカーが史上最高額となる約1.9億円で落札
カニエ・ウェスト、【グラミー賞】で着用したスニーカーが史上最高額となる約1.9億円で落札

 現地時間2021年4月26日、カニエ・ウェストが【グラミー賞】で着用したNike Air Yeezyスニーカー1のプロトタイプに、サザビーズのプライベート・セールで180万ドル(約1億9500万円)の高値が付いた。

 カニエが、2008年の【グラミー賞】で「ヘイ・ママ」と「ストロンガー」のパフォーマンスの際に着用したこのスニーカーは、スニーカー投資プラットフォームのRARESによってスニーカーとしては史上最高額で落札された。

 カニエはナイキのクリエイティブ・ディレクターであるマーク・スミスとナイキのイノベーターであるティファニー・ビアーズとともに、米オレゴン州ビーバートンの本社内にあるナイキ・ラボ「イノベーション・キッチン」で、この黒色のハイトップ・レザー・キックスをデザインした。

 このシューズは、2009年にカニエのNike Air Yeezyスニーカーの第一弾として正式に発売された。2012年にNike Air Yeezy IIシューズをリリースしたカニエは、その1年後、ナイキがロイヤリティの支払いを拒否したと主張し同社と決別。2015年2月、彼はナイキの競合会社であるアディダスからYeezyスニーカーとアパレル・コレクションを発表した。

 今回のスニーカーは、スニーカー・コレクターとして知られるライアン・チャンがオークションに出品した。彼は声明で「私のコレクションにこのスニーカーがあることが大好きでした。文化遺産としての重要性をいつも称賛してきました」と述べた。「この象徴的なアイテムがサザビーズのオークションを介して素晴らしいオーナーの手に渡ることに感謝いたします」と続けた。

 昨年5月17日にサザビーズのオンライン・オークションで落札された伝説のバスケットボール選手であるマイケル・ジョーダンがサインしたNike Air Jordan 1が付けた56万ドル(約6,060万円)がスニーカーの世界最高落札価格だったが、今回のオークション価格はその約3倍となり、記録を塗り替えた。

 サザビーズは、4月の香港コンベンション・エキシビション・センターでのプライベート・セールと一般公開でに先立って、もともとナイキが、この2008年のサンプル・スニーカーを米ポートランドにあるドーンベッチャー・チルドレンズ病院のためのチャリティ・オークションで販売したと説明していた。

 スニーカーの好調な売上により億万長者となったカニエは、今回Nike Air Yeezy 1のプロトタイプが100万ドルを超えた最初のスニーカーとなり、新たな記録を打ち立て続けている。

 サザビーズのストリート・ウェアとモダン・コレクターズ部門の責任者であるブラーム・ワクターは声明で、「過去の最高額の約3倍という結果に私たちは感激しています。現代において最も影響力のある服飾およびスニーカー・デザイナーの一人としてのカニエのレガシーと、彼が築き上げたYeezyフランチャイズが業界内で大手企業になったことを物語っています」と述べた。「さらには、現在Buy-Nowマーケットプレイス、オークション、プライベート・セールで展開されている、サザビーズのスニーカー事業の近年の成長を積み上げるものとなります」と続けた。

 BARESのウェブサイトによると、現地時間6月17日からNike Air Yeezy 1のプロトタイプの一部のシェアに投資することが可能で、現在同ウェブサイトよりその権利を予約することができる。