<ライブレポート>UNISON SQUARE GARDEN、“普通に”ライブをすることの楽しみを提示「ライブバンドは普通ライブやるっしょ!」 〈Billboard JAPAN〉|AERA dot. (アエラドット)

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<ライブレポート>UNISON SQUARE GARDEN、“普通に”ライブをすることの楽しみを提示「ライブバンドは普通ライブやるっしょ!」

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<ライブレポート>UNISON SQUARE GARDEN、“普通に”ライブをすることの楽しみを提示「ライブバンドは普通ライブやるっしょ!」

<ライブレポート>UNISON SQUARE GARDEN、“普通に”ライブをすることの楽しみを提示「ライブバンドは普通ライブやるっしょ!」


 UNISON SQUARE GARDENの【TOUR 2021「Normal」】の追加公演が3月23日、24日に横浜のぴあアリーナMMにて開催された。

 新型コロナウイルス感染拡大防止ガイドラインに基づき開催された本公演は、座席を1席ずつ空けた状態で収容されたり、新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」のインストールが確認されないと入場できなかったりなど、万全の予防対策を行ったうえで開催された。1万人規模の大きさを持つ会場でライブを見るのは久しぶりといったオーディエンスも多かっただろう。今回のライブは、ステージの照明だけで演出され、UNISON SQUARE GARDENの3人がどんどんと楽曲を演奏していく、シンプルかつ力強いものだった。

 今回のライブは、1曲目と2曲目が「Phantom Joke」と「オリオンをなぞる」というキラーチューンで始まった。2019年10月にリリースされたシングル『Phantom Joke』のリリースツアーである本公演にふさわしく1曲目からかましていったわけだが、それに対してオーディエンスも、声を出してはいけない環境下の中、できる精一杯のダンスや手を振るといった行為などで体一杯に呼応した。オーディエンス自身の体の中のエネルギーがはちきれんばかりの光景で、もしこれがコロナ以前の通常のライブだったらどうなっていたのだろうと思わずにはいられない、そんな圧を音楽にもオーディエンスにも感じられるスタートだった。

 斎藤宏介(Vo, G)のMCもいたってシンプルなものだった。4曲目の「アトラクションがはじまる(they call it "NO.6")」を終えると、「UNISON SQUARE GARDENです! 「Normal」ツアーへようこそ。最後までよろしく!」と短くオーディエンスに話すと、「メッセンジャーフロム全世界」を披露した。ここまでのUNISON SQUARE GARDENの楽曲群は、キメのある印象的なリフと、流れるようでありながらメリハリのしっかりした斎藤の歌唱がはっきりと表れたものだった。まずは、このUNISON SQUARE GARDENの真骨頂と言えるような楽曲の生音を、大きなスピーカーを通して浴びることが何よりの挨拶としてふさわしいようにも感じた。途中、斎藤がMCで「『Normal』ツアーをやらしてもらってますが、『Normal』って言う通り、ライブバンドは普通ライブやるっしょ、っていうコンセプトで僕は周っています」と言っていたが、イヤフォンでもヘッドフォンでも家にあるスピーカーでもなく、ライブ会場のスピーカーからあふれ出る、ライブ会場として普通の音がこれほど特別なものであったことに気づかされる時間だった。

 今回のツアーは『Phantom Joke』のリリースツアーであると先述したが、それによる影響が実はあった。「あと裏テーマじゃないけどもう1個テーマがあって、それは『Phantom Joke』のシングル曲のツアーなので、アルバムツアーと比べてやらなきゃいけない曲がカップリング入れて3曲だけなので、自由に使える枠がいっぱいあるんですね。その枠を使って今までやってなかった曲をめちゃくちゃ引っ張り出して、誰も知らない曲を思いっきり楽しんでみようと思ってやってます」と斎藤が言ったように、これはUNISON SQUARE GARDENにとっての改めてのオーディエンスへの挨拶だったかもしれない。この直後に披露した「RUNNERS HIGH REPRISE」はシングル『10% roll, 10% romance』のカップリング曲。この曲はベース田淵智也(Ba)が敬愛するthe pillowsへの尊敬を込めて制作された楽曲だ。そのあとに披露されたのは、2010年にリリースされたアルバム『JET CO.』より「キライ=キライ」。激しいギターが鳴り響く中、「誰を泣かした? 君を泣かした?」というリリックを歌で不安定ながら強い感情を表現していた。UNISON SQUARE GARDENの多様な面を感じ取れるものだった。

 鈴木貴雄(Dr)の高速ドラムソロで会場がさく裂した後、ライブは「パンデミックサドンデス」へと続き、終盤に差し掛かっていく。「スロウカーヴは打てない(that made me crazy)」では軽やかな音色のギターが、疾走感のある楽曲に心地よいリズムを与えていく。その心地よさは、「君の瞳に恋してない」へピアノなどの音も加わって繋がっていった。そして、本編最後はシングル『Phantom Joke』のリリースツアーにふさわしく、カップリング曲「mouth to mouse (sent you)」。「さよならが聞きたいんじゃなくて また会えると言ってほしい」という歌詞が、さらに意味合いを増して伝わってくるオーディエンスもいただろう。

 UNISON SQUARE GARDENは4月1日から【Revival Tour "Spring Spring Spring"】をスタートする。このツアーは、2012年の初Zepp Tokyo公演を映像化し2013年に発売された『UNISON SQUARE GARDEN ONEMAN TOUR 2012 SPECIAL ~Spring Spring Spring~ at ZEPP TOKYO』を再現するというコンセプトで開催されるが、UNISON SQUARE GARDENがライブを“普通に”披露する姿もまた、注目に値するところだろう。


Text by Akihiro Ota
Photographer:Viola Kam (V'z Twinkle)


◎公演情報
【TOUR 2021「Normal」】追加公演
2021年3月23日(火)
神奈川・横浜 ぴあアリーナMM

<セットリスト>
01.Phantom Joke
02.オリオンをなぞる
03.meet the world time
04.アトラクションがはじまる(they call it "NO.6")
05.メッセンジャーフロム全世界
06.コーヒーカップシンドローム
07.BUSTER DICE MISERY
08.instant EGOIST
09.10% roll, 10% romance
10.RUNNERS HIGH REPRISE
11.キライ=キライ
12.ぼくたちのしっぱい
13.流星のスコール
14.パンデミックサドンデス
15.スロウカーヴは打てない(that made me crazy)
16.君の瞳に恋してない
17.桜のあと(all quartets lead to the?)
18.mouth to mouse (sent you)
-Encore-
01.さわれない歌


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