2020年年間アナログ・レコード売上動向発表 売上金額と売上枚数共に増加 年間売上首位はMr.Children『SOUNDTRACKS』
2020年年間アナログ・レコード売上動向発表 売上金額と売上枚数共に増加 年間売上首位はMr.Children『SOUNDTRACKS』

 SoundScan Japanの2020年の年間売上動向調査が発表され、アナログ・レコードの売上金額が前年より増加したことが分かった。

 総売上金額で比較すると、2020年のオーディオ(CD/アナログ/カセット含む)は前年比86.7%(2019年の総売上金額は約1,841億円)だったが、そのうちアナログの売上金額では、アルバムが前年比112%、前々年比125%に、シングルが前年比105%、前々年比136%と年々増加していることが分かった。

 そして、売上枚数で比較すると、オーディオは2019年と比べて大幅に減少しているが、アナログに限定すると、アルバムが約24.6万枚で前年比112%、前々年比134%、シングルが約9.8万枚で前年比123%、前々年比134%と増加したことが分かった。なお、オーディオの売上枚数、約6,487万枚の内、アナログレコードが占める割合は0.5%という結果に。2020年、米国ではアルバム総売上の4分の1以上をアナログ・レコードが占めており、未だ日本においてアナログ・レコードの市場規模は小さいと言える。しかし、2019年と比較すると、約0.15%と微増という結果となった。また、邦楽/洋楽ごとのアナログ売上枚数の割合では2019年は邦楽が82%、洋楽が18%だったが、2020年では邦楽が87%、洋楽が13%に。邦楽アーティストによるリバイバル作品や新譜のアナログ・レコードの需要が増加していると言えるだろう。

 なお、米国では、過去30年間における売上調査の中で、2020年はアナログ・レコードが2,754枚と過去最高の年間売上を記録(MRCデータ調べ)。最も売れたのは、ハリー・スタイルズ『ファイン・ライン』で、23万2,000枚を売り上げた。

 日本のランキングでは、Mr.Children『SOUNDTRACKS』が9,042枚で1位を獲得。そして、山下達郎『クリスマス・イブ』が6,495枚で2位、Nujabes『Modal Soul』が5,574枚で3位に続いている。さらにTOP10には、山下達郎の『僕の中の少年』と『POCKET MUSIC』の2作チャートイン。King Gnuは『Sympa』、『CEREMONY』、『Tokyo Rendez-Vous』がそれぞれ4位から6位に並んだ。なお、洋楽での1位はザ・ローリング・ストーンズの8年振りとなる新曲が収録された『リヴィング・イン・ア・ゴースト・タウン』だった。
 
 『2020年の年間売上動向』はSoundScan Japanによる全国のCD・ビデオソフト店および広域チェーン店、書店、家電量販店等、コンビニエンスストア、Eコマース各社で販売された音楽・映像ソフト商品のPOSデータを基に算出。計測期間は、2019年12月30日~2021年1月3日。

◎2020年年間アナログ・レコードチャート
1位:Mr.Children『SOUNDTRACKS』 9,042枚
2位:山下達郎『クリスマス・イブ』 6,495枚
3位:Nujabes『Modal Soul』 5,574枚
4位:King Gnu『Sympa』 5,434枚
5位:King Gnu『CEREMONY』 5,351枚
6位:King Gnu『Tokyo Rendez-Vous』 5,263枚
7位:山下達郎『僕の中の少年』 4,798枚
8位:大滝詠一『Happy Ending』 4,459枚
9位:藤井風『HELP EVER HURT NEVER』 4,177枚
10位:山下達郎『POCKET MUSIC』 3,683枚

※計測期間:2019年12月30日~2021年1月3日