ビリー・コーガン、レディー・ガガとホールジーについてジャンルを超えた理想だと語る
ビリー・コーガン、レディー・ガガとホールジーについてジャンルを超えた理想だと語る

 2020年11月にニュー・アルバムをリリースするスマッシング・パンプキンズのビリー・コーガンが、Apple Musicのゼイン・ロウとのインタビューで、メインストリーム・ポップ・ミュージックの現状についての思いを語っている。

 子どもの頃から“深く掘り下げるタイプ”だったという彼は、興味のあるジャンルを追求し尽くすと、別の対象へと興味が移ってしまう性分であることを、故デヴィッド・ボウイ、レッド・ツェッペリン、ブラック・サバス、ザ・ビートルズを例に語った。コーガンはまた、プロのミュージシャンだったものの、自分がやりたい音楽ができずに悩んでいたという父親の影響も受けたと明かし、現在の米音楽業界の傾向は理想的だと語っている。

 レディー・ガガとホールジーを例に彼は、「いいことだなって思うのは、今は僕が夢見ていたような音楽的世界にいるというか、突入したってことなんだ。ホールジーのようなポップ・アーティストが、オルタナティブに近い楽曲をやっているのを聴けるってこと。ガガがカントリー・アルバムをやってたりね。アーティストは空間を探索すべきで、才能があればそれをうまくやれる筈だ。うまくいかなくても、それはそれでいいんだ」と説明している。

 新曲が2020年における政治や社会の動きを受けて書かれたのかという質問に対し彼は、そうではなく、少なくとも6か月以上前から取り掛かっていたと明かした。もともと世の中の動きに敏感で、特に米国の分断に関しては、1992年にメロディ・メイカー誌のインタビューでも似たようなことを話したと彼は振り返り、「だからこれはとても長くかけて積み上がってきた話なんだよ。今は絶好の機会だと思うんだよね、力を合わせて完璧な世界を作り上げられるというか、完璧な音楽の世界、完璧な芸術の世界、みんながそれぞれの夢を実現できるような完璧な世界を。それか、そのまま突き進んで、僕が読んだことがある、ものすごく変なことが起きて終わる歴史本の内容を繰り返すことだってできる」と語っている。