<ライブレポート>WEAKEND WALKER、映像・歌声・演出が巧妙に絡み合ったアニバーサリーライブ
<ライブレポート>WEAKEND WALKER、映像・歌声・演出が巧妙に絡み合ったアニバーサリーライブ

 WEAKEND WALKERが、2020年9月19日に【WEAKEND WALKER 1st ANNIVERSARY LIVE】を東京・Veats Shibuyaで開催した。

 2020年9月19日に結成1周年を迎えたWEAKEND WALKER。6月に配信ライブを開催、7月に1st EP『黒点』をリリース、8月には「CHECKMATE feat. EMA」を配信リリースと、毎月精力的なリリース活動を行う彼らの初となる、記念すべきワンマンライブの模様をお伝えする。

 ライブ幕開けの楽曲は「DREAM EATER」。各メンバーが生み出す重低音が、序盤から観客の心を掴んでいく。ステージ背面に巨大なモニターが設置され、本公演の特徴でもある楽曲毎に作られたムービーが映し出された。さらに歌詞も見ることができ、より一層、楽曲を引き立てる演出だ。そして、ドラムのサポートメンバーとして、tricotの吉田雄介が迎えられ、WEAKEND WALKERの音楽を最大限に表現してくれた。「蛍」のパフォーマンスが終わると、SEが流れ始める。「WEAKEND WALKERです。よろしくお願いします」と挨拶すると、ギターの単音が幻想的な「黒点」を披露。巧妙な照明テクニックによってステージが彩られ、ライブを盛り上げていった。

 SiNが「楽しんでいきましょう」と呼びかけて始まった「Polar Bear」や「盤上のカランコエ」では、ステージを移動しながら、歌詞を一言一言、観客に語り掛けるように歌い上げる姿が印象的だった。続くSEでは、踏切の鳴る音が映像と共に流れ、その後の「Orange」では、オレンジ色の照明と歌詞が相まって哀愁が漂った。ここでライブ初披露となる「CHECKMATE」を届ける。ベースのスラップや疾走感あるシンセサイザーが際立つこのロックチューンは、インターネットカルチャーのネクスト・ジェネレーションを牽引する2人組ユニット、DUSTCELLのボーカル・EMAを迎えた楽曲で、当日はSiNのソロヴォーカル・パフォーマンスが独創的な世界観を生み出した。そしてアップテンポなナンバー「Liar」を投下し、フィナーレへと導いていった。

 「やっとこうやって皆さんと生で音楽を共有できることを嬉しく思います」とSiNが胸中を明かすと、自分たちと同じ辛い思いを持ってる人に向けて作ったという、新曲「Nights Out」を披露。観客からは大きな手拍子が巻き起こった。そして演奏が終わると、メンバー全員で深くお辞儀をし、ステージを後にした。

 新世代のバンドとして注目が集まっているWEAKEND WALKERは、ジャンルに縛られず、今までにないサウンドを生み出している。2年目へと新たな一歩を踏み出した彼らが、今後どういったニューウェーブを巻き起こしてくれるのか、大いに期待したい。

Text by Tatsuya Tanami
Photos by Ryuichi Taniura

◎公演情報
【WEAKEND WALKER 1st ANNIVERSARY LIVE】
2020年9月19日(土)
東京・Veats Shibuya
<セットリスト>
1. DREAM EATER
2. 蛍
3. 黒点
4. Polar Bear
5. 盤上のカランコエ
6. Orange
7. CHECKMATE
8. Liar
9. Nights Out