米大手タレント・エージェンシーのパラダイムが180人の従業員を永久解雇
米大手タレント・エージェンシーのパラダイムが180人の従業員を永久解雇

 パラダイム・タレント・エージェンシーが、新型コロナウイルスの感染拡大で一時解雇された180人の従業員を永久解雇することを明らかにした。

 パラダイムの会長兼創設者のサム・ゴアーズは「新型コロナウイルスは6か月前に想像していたよりも長い期間、私たちの業界と世界のあらゆる側面に深刻な影響を与えています」とコメントしている。

 まず、2020年5月に開示された米カリフォルニア州の雇用開発部の提出書類によると、3月にパラダイムはビバリーヒルズ事務所の130人の従業員とモントレー事務所の4人の従業員を一時解雇。さらに3月20日、パラダイムは派遣社員の削減と600人の従業員を減給に。その後6月には、サム・ゴアーズの弟である億万長者のトム・ゴアーズは、自身の投資会社クレセント・ドライブ・メディアを通じてパラダイムの未公開の持ち株を取得した。その際、サム・ゴアーズはトムに対し、「この投資によってパラダイムは、危機を乗り切る」と述べていた。

 なお、パンデミックの中、ハリウッドにある数々の大手タレント・エージェンシーは、予算や人員などの削減を実施している。5月にWME(ウィリアム・モリス・エンデヴァー・エンターテイメント)は従業員の20%を解雇と一時帰休を行い、親会社のエンデヴァーはビバリーヒルズにいる83人の従業員を解雇すると発表した。CAA(クリエイティブ・アーティスツ・エージェンシー)は90人のエージェントを解雇、275人のアシスタントを一時帰休、会社全体の賃金削減を行った。UTA(ユナイテッド・タレント・エージェンシー)は50人の職員の削減と177人の従業員の一時的に解雇したが、9月2日に残りの従業員の賃金を元に戻している。ICMパートナーズは40人以上の従業員を削減したと明かし、APAタレント・エージェンシーは賃金と従業員の削減を行ったと公表している。