<インタビュー>三谷幸喜&香取慎吾、エンタメ業界で“密”な二人が仕掛ける新しいシットコム 〈Billboard JAPAN〉|AERA dot. (アエラドット)

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<インタビュー>三谷幸喜&香取慎吾、エンタメ業界で“密”な二人が仕掛ける新しいシットコム

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<インタビュー>三谷幸喜&香取慎吾、エンタメ業界で“密”な二人が仕掛ける新しいシットコム

<インタビュー>三谷幸喜&香取慎吾、エンタメ業界で“密”な二人が仕掛ける新しいシットコム


 三谷幸喜が脚本・監督、香取慎吾が主演を務めるAmazon Originalドラマシリーズ『誰かが、見ている』が2020年9月18日よりAmazon Prime会員向けに独占配信中だ。

 2004年の大河ドラマ『新選組!』や2018年の舞台『日本の歴史』など、これまでに何度もタッグを組んできた両者が挑戦するのは、シチュエーションコメディ(通称シットコム)だ。何をやっても失敗ばかりの舎人真一(香取)の生活が動画配信されてしまったことをきっかけに次第に人気者になっていくサマが三谷ワールド全開で描かれる。

 「香取さんと一緒に何かをやりたい」とスタートしたこの企画は全世界で配信が決定。日本語がわからない視聴者にも伝わるように「セリフだけで笑わせるのではなく、表情や動きで面白く見せる必要がありました」と三谷監督は話す。三谷監督といえば『古畑任三郎』といったテレビドラマや映画に舞台と、根っからの現場人間。配信作品を手がけるのは今回が初の試みであり、現場は大ベテランの監督にとって驚きの連続だったという。「僕は本当に古い人間なので、デジタル・コンテンツって言葉自体、今、初めて言ったくらいです。ずっとテレビの現場にいたものですから、まずAmazon Prime Videoのスタッフさんがみんなオシャレってことに驚きでした(笑)。テレビ局の人たちとは比べものにならないくらい(笑)。テレビの場合は放送スケジュールに合わせて脚本を書いてキャスティングしますが、今回はそれがないまま作り始めて、本当に誰かの目に触れるんだろうか、っていう不安と戦いながら作りましたが、こんなのは初めてでした。テレビドラマでは1時間や30分という枠が決まっていますけど、今回はちょっと時間が伸びても構わないって言われたので、それも新鮮で、何もかもが新しい世界で楽しかったです。」

 撮影は昨年末に行われ、シットコムらしく実際に観客を入れて撮影が行われた。音楽も映像作品もデジタル配信が主流となりつつあり、コンサートや舞台など、観客ありきの発信が多かった香取は、今までとは違うエンタメ発信についてどう思っているのだろうか?「いろんな作品をたくさん見ますし、好きです。撮影中はいつ配信されるか決まっていなくて、早く配信日が決まればステイホーム期間中に観られるんじゃないかと思っていました。今回の作品はデジタル・コンテンツですけど、目の前にはお客さんがいるというアナログな部分もあるんです。これをシーズン1とするならば、これからもこのシットコムをやっていきたいと思う反面、今の状況を考えるとどうなるのかな、とも思ったりして……。」

 新型コロナウイルスによる影響は、エンタメ業界に大きな損害をもたらしている一方で、配信プラットフォームや環境が整い、無観客そしてリモートという新たな発信方法も確立してきている。「電話一本で済むところを、わざわざ会いに行ったり、感謝を伝えるときに握手をしたりすることが多かった」とコロナ前は“密”にスキンシップを取っていた香取は、自粛モードに最初は戸惑いを感じたそうだが、「だいぶ慣れてきて、『果たして元に戻るのか?』と考えるよりも、『今は変化のときなんだ』と考えています」と前を向いている。気持ちが滅入ったときは、「あの三谷幸喜が劇場で舞台を作ろうとしている。進まなきゃ、って思わせてくれました」と三谷のPARCO劇場の舞台上演のニュースが香取の背中を押してくれたとも話してくれた。

 三谷監督もオンラインやソーシャルディスタンスを保った演劇上演など、今できる方法で発信を続けている。「リモートドラマやZOOM演劇を観て、そういうジャンルが増えるのはいいことだし、それぞれ魅力があって面白いなと思いますが、結局、一番大事なのは物語の面白さに尽きるなって思ったんです。どんなに新しい受け皿ができたとしても、話が面白くなければ面白くないんだって、当たり前のことに改めて気づきました。この思いは今作にも反映されていて、この作品がどんな形でみなさんの目に留まるかは置いといて、僕らがやらなくてはいけないのは、魅力的な物語を作ることなんだ、ということに辿り着きました。」

 誰が見てもわかる面白さと、香取の俳優としてのセンスが光るこの『誰かが、見ている』。「自分のことですけど、自分を見て、面白いなって思いました。僕はもう2周目に入っているんですけど、自分の作品を2回も観るのはあまりないことで、配信がスタートしたらまた必ず観るでしょうし、みなさんにも一度と言わず、好きなエピソードを何度でも観てほしいです」と語る香取は、本作で稲垣吾郎とドラマ共演も。実に7年ぶりとなった二人の共演も見逃せない。


Text by Mariko Ikitake

◎配信情報
Amazon Original 新ドラマシリーズ『誰かが、見ている』
Amazon Prime Videoにて独占配信中
脚本/演出:三谷幸喜
出演:香取慎吾、佐藤二朗、山本千尋、長野里美、宮澤エマ、夏木マリ、稲垣吾郎ほか
(C)2020 Amazon Content Services LLC


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