カーディ・B、警察に殺害された黒人女性ブリアナ・テイラーについて男性ラッパーも声を上げるべきとコメント
カーディ・B、警察に殺害された黒人女性ブリアナ・テイラーについて男性ラッパーも声を上げるべきとコメント

 米誌エルの2020年9月号の表紙を飾ったカーディ・Bが、今年3月に自宅で警察に殺された黒人女性ブリアナ・テイラー(Breonna Taylor)について特集記事で思いを語った。

 米ルイビル在住の医療従事者だったテイラーは、自宅で就寝中に無警告で自宅に突入してきた警察官数名に撃たれて死亡した。発砲した警官たちは逮捕されておらず、カーディは、「狂ってるとしか思えない」と事件について語っている。

 「(当時)ブリアナ・テイラーの名前をいろんなところで見かけたけれど、何があったのか詳しくは知らなかった。あいつらが彼女にしたことは最低だよ。マジ最低。向こうの言い分は何?なんで(発砲した)警官は収監されてないの?そいつがやったことは犯罪じゃないの?犯罪でしょ!そして謝罪すらしないんだよ。謝罪がない。その警官が泣きながら、“取り返しがつかないことをしてしまった”とか、“こんなつもりじゃなかった”とかなんとか、一切ない。何もない。彼女のお母さんがどうやって毅然と振る舞っているのか分からないよ。信じられない」と彼女は憤っている。

 また、多くの有名人がテイラー事件について声を上げているが、カーディは男性ラッパーの声が足りないと感じているようだ。「ブリアナ・テイラーのような女性って若かったわけでしょ。あんたたち(男性ラッパー)の音楽を聴いていたような感じじゃない。あんたたちのファンだったかもしれないでしょ。彼女を支持してあげるべきだと思う」と彼女は語っている。

 以前よりトランプ大統領に批判的な彼女は、このインタビューでも大統領と共和党について、「(トランプ大統領が)対象としている人々のために何かをしてあげることなんてないよね。共和党(支持者)がより良い住まいを提供してもらっているわけじゃない。共和党(支持者)の方がより恩恵を受けているわけでもない。そんなことないでしょ。あいつは誰のためにも何もしていない。同じ人たちをなだめるために適当なことを言っているだけ。私は心強く思える大統領が欲しい。人々の痛みが分かる大統領が欲しい。答えをくれる大統領が欲しい」と思いを語っている。

 ミーガン・ジー・スタリオンとのコラボ曲「WAP」の歌詞やミュージック・ビデオの露骨さが話題のカーディだが、『インヴェージョン・オブ・プライヴァシー』に続く待望の2ndアルバムの内容についてもコメントしている。「私の音楽は、常に女性を“バッド・ビッチ”(セクシーでかっこいい女)みたいな気持ちにさせるんだ。その部屋で一番の“バッド・ビッチ”みたいな気持ちにさせるってことは、つまり女性のエンパワーメントってことなんだよね、自分的には。ただ、(2ndアルバムは)すごく違う感じになる。私にとっての(ビヨンセのアルバム)“レモネード”的な瞬間もあり、私的な人間関係に関する瞬間もある。最後に出した曲の成績にいまいち納得いかなかったから、クリエイティビティを取り戻しばかりなんだ。シングルをリリースしたときに、私がカーディ・Bだからって理由だけで人々に買ってほしくない。すごくいい音楽を出したい」と彼女は語っている。