90sヒップホップ・ソウルの遺伝子を受け継ぐR&Bシンガー、スペンサーが新曲「Maybe」を発表
90sヒップホップ・ソウルの遺伝子を受け継ぐR&Bシンガー、スペンサーが新曲「Maybe」を発表

 英名門レーベル<4AD>が、昨年新たに契約を結んだ米NY発R&Bアーティストのスペンサーが、最新シングル「Maybe」の配信を開始した。

 NYらしい秋冬の涼風を感じさせるタイトでバウンシーなブーンバップ・ビートに、近年のオルタナティヴR&Bマナーでささやくヴェルヴェット・ヴォイスが映える楽曲は、若干21歳のスペンサー本人が自宅で全て録音/プロデュースしている。

 米NYロチェスター生まれのスペンサーは、ジャマイカ系移民の母と英国系移民の父のもと、幼い頃からソウルなどの音楽に傾倒し、現地の豊かなクリエイティブ・シーンの中で育った。エリカ・バドゥやマイルス・デイヴィスに影響を受けた彼は、2018年夏に有名ジャズ・カレッジを中退しアーティストとしてのキャリアをスタートさせるため1人ブルックリンに移住。当時はiPadで音楽制作をしており、1年も経たないうちにSpotifyで彼のシングル「Want U Back」と「To Be You」は再生回数100万回を達成。米総合誌The Atlanticにレビューが掲載されたことから<4AD>の目に止まり契約を結ぶこととなった。

 トム・ミッシュやジョーダン・ラカイ、アルファ・ミストらUKで近年巻き起こったメロウ・グルーヴへのNYからの回答であり、2019年のヴェルヴェット・ネグローニ、ハワ(HAWA)やアンドレア・ヴァレー(Andrea Valle)擁する傘下レーベル<b4>の躍動などレーベルのR&B攻勢を先導する要注目のアーティストとなっている。