掃除機片手にパワフルに歌い上げる『ワイルド・ローズ』劇中映像が公開
掃除機片手にパワフルに歌い上げる『ワイルド・ローズ』劇中映像が公開

 新進気鋭の女優ジェシー・バックリーがその歌声を披露し、賞レースを席捲した『ワイルド・ローズ』が2020年6月26日より全国公開する。

 主題歌「GLASGOW」が本年度の賞レースで音楽賞を席巻し、ナショナル・ボード・オブ・レビュー<インディペンデント映画TOP 10>を始めとする世界中のインディペンデント映画賞で作品賞・主演女優賞を受賞した本作は、批評サイト『Rotten Tomatoes』で93% FRESHと高評価を獲得した。実在の人物をモデルにした本作で、全曲を自ら歌う主演に挑むのは『ジュディ虹の彼方に』(19)の好演が光った英国の新鋭ジェシー・バックリー。母親役を『リトル・ダンサー』(00)で【アカデミー賞】の<助演女優賞>にノミネートされたジュリー・ウォルターズが演じ、ローズに手を差し伸べる資産家のスザンナ役に実力派ソフィー・オコネドーなど、豪華キャスト陣が顔を揃える。

 今回公開された映像は、カントリー歌手としての成功を夢見ながら、屋敷の掃除の仕事をして生活するローズ(ジェシー・バックリー)が、ヘッドホンを聞きながら掃除をしているうちに次第にノリノリになってしまうシーンで、バンドメンバーが屋敷にいるかのようにボルテージマックスで歌うローズの姿はまるでステージ上にいるようだ。このシーンで歌われる楽曲は1950年代に活躍したカントリー歌手ハンク・スノウの大ヒット曲「I'm Moving On」。<あんたが寂しくても/どうでも/私は行く>という歌詞が夢を追うローズの姿とリンクし、より一層、物語に深みを与える。

 本作の劇中歌にはスコットランドを代表するアコーディオン奏者のフィル・カニンガムや“スコットランドの象徴”とも称される世界的バイオリニストのアリー・ベイン、ストライトギター奏者のネイル・マッコールといった、超一流の音楽家たちが参加。トム・ハーパー監督は「脚本家のニコール(・テイラー)はフィル・カニンガムとアリー・ベインに参加してもらいたいと思っていたみたいなんだ。最高のアイデアだとは思ったけど、どうやって彼らに『イエス』といってもらえるかを考えていてね。ぼくたちはまず彼らのライブに行ってグラスゴーを舞台にした音楽の映画を作りたいと話したんだ。そうしたら企画に興味を持ってくれ当初からすごく助けてくれたんだ。脚本を読んでもらったらすぐに参加してくれることになった。ネイル・マッコールも音楽監督のジャック・アーノルドと会ってすぐに参加してくれることになったんだ。ミュージシャンたちはみんな自然に参加してくれたんだ。」と、偉大な音楽家たちが作品に惹かれて快く参加してくれたという経緯を明かしている。

 老いた母と幼い子供たちとのささやかな幸福に包まれた暮らしか、夢を掴んでスターの座を追い求めるのか。葛藤するローズがたどり着いた答えとは? ラスト5分、彼女の歌声にあなたはきっと涙する。

◎公開情報
『ワイルド・ローズ』(PG-12)
2020年6月26日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
監督:トム・ハーパー
出演:ジェシー・バックリー、ジュリー・ウォルターズ、ソフィー・オコネドーほか
配給:ショウゲート
(C)Three Chords Production Ltd/The British Film Institute 2018