R.E.M./ザ・ナックら、新型コロナを連想させる楽曲が全米で急上昇
R.E.M./ザ・ナックら、新型コロナを連想させる楽曲が全米で急上昇

 COVID-19の世界的な大流行が続く中、R.E.M.による「It's the End of the World as We Know It (And I Feel Fine)」やグロリア・ゲイナーの「I Will Survive(邦題:恋のサバイバル)」など、新型コロナウィルスを連想させる歌詞やタイトルを持つ楽曲のデジタル・セールスとストリーミングが、全米で急上昇している。

 前週、このニュースを報じていた米ビルボードによると、この傾向は、3月19日までの集計週の当週も継続しており、中にはオリジナル・リリースから10年以上を経て、米ビルボード・チャートにランクインしている楽曲もある。

 たとえば、前述のR.E.M.「It's the End of the World~」は、1987年にメインストリーム・ロック・ソング・チャート16位、1988年に米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”で69位をマークしているが、当週5,000ダウンロード(前週比482%増)を売り上げ、オール・ジャンルのデジタル・ソング・セールス・チャートで22位に初登場している。また、当週170万回ストリーミング(前週比169%増)されたことで、2009年に発表開始したロック・ソング・チャート“Hot Rock Songs”で4位デビューを飾った。

 加えて、同曲は歌詞ライセンス会社LyricFindの全米週間ランキングで2位に付けている。同ランキングは、ネット上の歌詞検索で最も勢いのある曲を、音楽出版社からLyricFindへ提供されるデータに基づいてランキングしたもので、当週分は3月16日~22日が対象となっている。

 1979年に3週にわたり、“Hot 100”1位を獲得したグロリア・ゲイナーの「I Will Survive」は、前週から81%増となる1,000DLを売り上げ、ダンス/エレクトロニック・デジタル・ソング・セールス・チャートで、9位から4位へランクアップ。週間ストリーミング数(オン・デマンド)は340万回で、前週から5%増となった。

 以下、新型コロナウィルスやソーシャル・ディスタンシング(他人との接触を避けること)を連想させる、その他楽曲の全米における3月19日までの集計週の推移となる。

◎「Down With the Sickness」ディスターブド
デジタル・セールス:1,000(31%増)
ストリーミング:260万回(3%増)

◎「Work From Home」フィフス・ハーモニーfeat.タイ・ダラー・サイン
ストリーミング:120万回(11%増)

◎「Work From Home」ティム・ヘイデッカー
ストリーミング:7,000回(66%増)

◎「My Sharona」ザ・ナック(韻を踏んでいるため)
デジタル・セールス:1,000(50%増)
ストリーミング:110万回(28%増)

◎「My Bologna」アル・ヤンコビック(前者の替え歌)
ストリーミング:24,000回(52%増)

◎「Corona and Lime」シュウェイズ
ストリーミング:161,000回(37%増)

◎「Corona」ミニットメン
ストリーミング:122,000回(95%増)

◎「Isolation」ジョイ・ディヴィジョン
ストリーミング:63,000回(132%増)

◎「Quarantined」アット・ザ・ドライヴ・イン
ストリーミング:7,000回(70%増)