【米ビルボード・ソング・チャート】ロディ・リッチ首位死守、デュア・リパTOP10入り
【米ビルボード・ソング・チャート】ロディ・リッチ首位死守、デュア・リパTOP10入り

 ロディ・リッチの「ザ・ボックス」が4週目の1位をキープした、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 徐々にポイント・ダウンしてはいるが、今週も6,700万回と高視聴を記録し、ストリーミング・チャート、R&B/ヒップホップ・ソング・チャート、ラップ・ソング・チャートの3冠を制した「ザ・ボックス」。デジタル・ソング・セールス・チャートでは、8位から16位に大きく順位を落としたが(週間11,000ダウンロード)、エアプレイ・チャートでは2週連続で<Airplay Gainer>を獲得し、36位から25位に跳ね上がっている(3,520万回)。

 同曲のヒットを受け、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で収録アルバム『プリーズ・エクスキューズ・ミー・フォー・ビーイング・アンチソーシャル』が2度目の首位返り咲きを果たした。

 ロディ・リッチには及ばなかったが、フューチャーとドレイクのコラボ・ソング「ライフ・イズ・グッド」も2位をキープ。これで、初登場から3週連続の2位停滞となった。前週から5%増の週間4,300万視聴を記録し、ストリーミング・チャートでも同2位を維持している。

 ポスト・マローンの「サークルズ」は4位から3位に復帰し、今週もヒップホップ勢がTOP3を占めた。先週3位に初登場したエミネムの「ゴジラfeat.ジュース・ワールド」は、今週TOP10圏外までランクダウンしている。

 マルーン5の「メモリーズ」も、5位から4位へ繰り上がりのランクアップを果たしている。ラジオが特に強く、週間1億260万回を記録してエアプレイ・チャートでは1位に上昇した。マルーン5にとっては7曲目のエアプレイ・チャート制覇で、1990年の集計以降、リアーナ(13曲)、マライア・キャリー(11曲)、ブルーノ・マーズ(8曲)に続く歴代4位の記録更新となった。同位(7曲)には、ケイティ・ペリーとアッシャーもいる。

 また、「メモリーズ」はポップ・ソング・エアプレイ・チャートでも3位から1位にランクアップし、通算11曲目のNo.1を獲得。10週目の1位をキープしたアダルト・ポップ・ソング・エアプレイ・チャートでは、「ガールズ・ライク・ユーfeat.カーディ・B」(2018年 / 14週)、「シー・ウィル・ビー・ラブド」と「ディス・ラヴ」(いずれも2004年に13週)に続く、4曲目の首位獲得総週2桁(10週以上)を記録した。

 ルイス・キャパルディの「サムワン・ユー・ラヴド」も8位から5位に上昇し、カントリー・ソング・チャートで17週目の1位を死守したジャスティン・ビーバーとダン+シェイとのコラボ・ソング「10,000アワーズ」は前週の6位をキープした。7位はトーンズ・アンド・アイの「ダンス・モンキー」、8位にはアリゾナ・ザーヴァスの「ロクサーヌ」が、しぶとくランクインしている。

 今週9位にTOP10入りしたのは、デュア・リパの新曲「ドント・スタート・ナウ」。週間6760万回を記録し、エアプレイ・チャートで8位から7位に、1,430万視聴を記録してストリーミング・チャートでは31位から23位にそれぞれ上昇。デジタル・ソング・セールス・チャートでは、12位から15位にランク・ダウンしているが、売上自体は前週から12%増加の11,000ダウンロードを記録している。

 全英チャートでは多くのTOP10ヒットをもつデュア・リパだが、全米でのTOP10入りは、意外にも2018年に最高6位を記録した「ニュー・ルールズ」に続く2曲目。昨年11月にリリースされた「ドント・スタート・ナウ」は、1位を記録したアイルランド他、ヨーロッパの主要国等では既にTOP10入りしている。同曲が収録される2ndアルバムは、今年初頃に発売される予定。

 続いて、10位も圏外からのランクイン。先週の23位から大きく上昇したのは、ビリー・アイリッシュの「everything i wanted」。11月30日付チャートで8位に初登場した同曲だが、1月24日に公式ミュージック・ビデオが公開されたため、ストリーミングの上昇によりTOP10復帰を果たした。前週から48%増の2,130万視聴を記録し、ストリーミング・チャートでも29位から6位にTOP10入りしている。デジタル・ソング・セールス・チャートでも20位から10位に(週間15,000ダウンロード)、エアプレイ・チャートでも29位から24位にそれぞれ上昇した(3,560万回)。

 ビリー・アイリッシュは、現地時間1月26日に開催された【第62回グラミー賞】で<最優秀楽曲賞>、<最優秀新人賞>、<最優秀アルバム賞>、<最優秀レコード賞>の主要4部門を含む計5部門を受賞。主要4部門を同じアーティストが全て受賞したのは、第23回(1981年)にクリストファー・クロスが達成して以来39年ぶり、2度目の快挙で、女性アーティストとしては初の偉業となる。

 同アワードの効果を受け、<最優秀楽曲賞>と<最優秀レコード賞>を受賞した「bad guy」が41位から17位にジャンプアップしている。また、<最優秀アルバム賞>を受賞したアルバム『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?』も、今週のアルバム・チャートで10位から3位に、TOP3復帰を果たした。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは2月7日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「ザ・ボックス」ロディ・リッチ
2位「ライフ・イズ・グッド」フューチャーfeat.ドレイク
3位「サークルズ」ポスト・マローン
4位「メモリーズ」マルーン5
5位「サムワン・ユー・ラヴド」ルイス・キャパルディ
6位「10,000アワーズ」ダン+シェイfeat.ジャスティン・ビーバー
7位「ダンス・モンキー」トーンズ・アンド・アイ
8位「ロクサーヌ」アリゾナ・ザーヴァス
9位「ドント・スタート・ナウ」デュア・リパ
10位「everything i wanted」ビリー・アイリッシュ