<ライブレポート>SHADOWSが自主企画イベント【PMAM vol.6 (Pit Me Against Myself)】を開催
<ライブレポート>SHADOWSが自主企画イベント【PMAM vol.6 (Pit Me Against Myself)】を開催

 SHADOWSの自主企画イベント【PMAM vol.6 (Pit Me Against Myself)】が2020年1月19日新宿LOFTにて会場の特性を活かしMAIN STAGEとBAR STAGEという形で2ステージ制で開催された。今回はMAIN STAGEをレポートする。
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 サイレンのようなSEでトップバッターを飾ったのはCrossfaith。「Destroy」で幕をあけると既にフロアはもみくちゃに。立て続けに曲を連投し、4曲目「Jagerbomb」ではサークルピットを作るようオーディエンスを煽ると、新宿LOFTのフロアに大きなピットが穴を開けた。「新年一発目からこんな意味わからんメンツで意味わからん時間からライブできて、ありえないくらい暴れる奴らがいて、これ考えたSHADOWSはクソバカだと思います。呼んでくれて本当にありがとう!」とVo.Koieが愛のあるMCをすると、SHADOWSに捧げますと宣言、1st Fulll Albumに収録されている「Blue」をプレイした。

 続くメインステージ2バンド目で登場したのはNUMB。「NO MERCY」で幕を開けハーコーな曲を立て続けに投下。「CITY OF DREAMS」では原曲よりさらにテンポを落としたブレイクダウンを披露しLOFTのフロアを極悪なピットに早変わりさせるとVo.SENTAが「ちょっと刺激が強すぎたかな」と冗談を飛ばし笑いを誘った。代名詞のナンバー「N.U.M.B」を演奏し、ニューヨークスタイルのハードコアサウンドで観客の体を揺らすと、「本当にこんなバカなイベントやるのSHADOWSくらいしかいないと思うよ、どうもありがとう!」とSHADOWSへ呼びかけた。続けて「あとはそっちのみんながバカになるのを待つだけ、暴れられるようにしか曲作ってないから」とオーディエンスを焚きつけ、ラストナンバー「VANITY」まで駆け抜けた。

 メインステージ3バンド目はFOR A REASON。ギターのハウリング音が鳴り響く中「SHADOWS今日は呼んでいただいてありがとうございます」と丁寧に挨拶すると、「1999」などのライブチューンでスタートダッシュを決めた。MCでは突拍子もなくウミヘビに噛まれた話を繰り広げオーディエンスを自分たちのペースに巻き込むと、SELL 'EM ALL TOURで初めて八戸に行った際の回想も交え「お前らが行ったことないところに連れて行きたいと言ってくれて、俺らだけじゃいけないようなところに連れて行ってくれる兄貴」とSHADOWSへの想いを語った。Vo. KENGOは観客に飲み込まれんとばかりのところまで身を乗り出し休む暇なく立て続けに3曲演奏すると、ダイブ、モッシュでギリギリまでフロアを温め、しっかりとSHADOWSへバトンを繋いだ。

 本日の大トリSHADOWSが姿を現し、インストの「Flare」を重厚な音色で鳴り響かせると、間を取りVo.Hiroが満を辞して登場。割れんばかりの歓声が沸き起こった。「Vices」「Senses」とライブチューンを畳み掛けるように演奏するとダイバーがフロアを埋め尽くした。Vo.Hiroが「持ってる力余すことなく、ぶち上がって行きましょう」と呼びかけると「My Direction」のイントロが流れ出し、盛大なシンガロングが広がった。
Gt.Kazukiが今日一日を通して愛されていると感じたと語り、愛し返しますと話すと拍手が上がった。Vo.Hiroもこの日Bar Stageで出演した「ASIAN HAND」が復活してくれたことに、生まれて初めてツアーに誘ってもらった思い出話を踏まえながら喜びを語った。
「キャンドルの芯が溶け落ちるまで俺は音楽をやり続けて行きます。火を絶やさずに、みんなで火を付けていってください」と前置きすると「Candles」を歌い上げ、一転して激しい曲は好きですかとオーディエンスに呼びかけるとショ普段ライブでやることのない「Hallucinate」も披露し、観客も喜びの表情を見せた。

 「やっぱりライブハウスっていいですよね、繋がってる感じがして。俺の上の上の上の上の人からずっとこの場所を使ってきて、今日もたくさんのバンドを繋いで、明日もライブがある。そういう場所でライブができて最高に幸せです」と、この日ライブハウスを選んだ理由を話すと、続けてGt.Kazukiが「外(野外)もすごい気持ちよかったり楽しいけど、勝てないよね、この地下に。今もみんなの顔見えてるから、つまんねえ顔したら速攻行ってぶん殴るから」と冗談交じりに話し、笑いに包まれた。

 飛ばしすぎたせいか時間が巻いてしまい、当初予定のなかった「Fail」を急遽披露する場面も、思いがけぬ展開にファンは興奮を高めた。「Chain Reaction」のエモーショナルなギターイントロが流れ始めるとHiroがこの曲を演る前に最近必ず言っているという「ライブハウスを、音楽を、ここにいる全員で繋いでいってほしい」とメッセージを投げかけ、この日一番の盛大なシンガロングを発生させた。「クソほど散らかして帰ってください」と観客を煽るとラストナンバー「BEK」を披露し狂騒状態となったフロアを後にした。

 アンコールで再び登場すると、Gt.Kazukiのズボンが破れるハプニングもあり笑いを交えた和やかな雰囲気に。Hiro「PMAM最高だと思わないですか?いつか分からないけどまたやるんで遊びに来てください」と観客に呼びかけるとそれに応えるように大きな声援と拍手が送られ、なだれ込むように「Cold Heart」をプレイ。最後はこの日の出演者を呼び集めバックドロップを掲げ写真撮影をすると、和気藹々としたアットホームな雰囲気の中でPMAM vol.6は幕を閉じた。

Text by 服部 友希子
Photo by Takashi Konuma

◎公演情報
【PMAM vol.6 (Pit Me Against Myself)】
2020年1月19日(日)
東京・新宿LOFT

・セットリスト
<Crossfaith>
1. Destroy
2. Rx Overdrive
3. Kill ‘Em All
4. Jagerbomb
5. Blue
6. The Perfect Nightmare
7. Monolith

<NUMB>
1. NO MERCY
2. EXPRESS YOURSELF
3. CITY OF DREAMS
4. IN THE PIT
5. Ninjas With Attitude
6. Revenge
7. N.U.M.B
8. MATERIAL WAR
9. TIME HAS COME
10.VANITY

<FOR A REASON>
1. 1999
2. Intentions
3. Best Kept Secrets
4. Since You’ve Been Gone
5. I Don’t Care
6. Photographs
7. Still Live in Angry Days
8. It’s Not Over
9. Carry On
10. Another Day
11. The Anthem of Out dreams
12. Live Your Heart and Always Follow

<SHADOWS>
Flare
1. Vices
2. Senses
3. So What
4. Into The Line
5. My Direction
6. Candles
7. Freedom Is Yours
8. All I Want
9. Hallucinate
10. Starting Over
11. Fail
12. Chain Reaction
13. BEK
EN. Cold Heart