平井堅、クリスマスイブに上海でコンセプト・ライブ【Ken's Bar】5000人が酔いしれる
平井堅、クリスマスイブに上海でコンセプト・ライブ【Ken's Bar】5000人が酔いしれる

 平井堅が、恒例の【Ken's Bar】クリスマス公演を、2019年12月24日に上海National Exhibition & Convention Center Hong Arena(国家会展中心虹館EH)で開催した。
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 全曲アコースティック編成によるこのコンセプト・ライブの海外公演は4度目となるが、クリスマス・シーズン、そして中国での開催は今回が初。会場には5000人の観客が集まり、平井堅の美声に酔いしれ、数々の代表曲をたっぷりと楽しんだ。

 その1曲目は「僕は君に恋をする」。離ればなれになってしまった人に対する強い想いを綴った楽曲で、続いて、これまたラブソングでありバラードでもある「魔法って言っていいかな?」を披露。クリスマスイブの夜をロマンティックなムードへと徐々に変えていく演出でスタートした。

 2曲を歌い終えると「ダージャーハオ! ウォーシーピンジンジェン(こんにちは! 私は平井堅です)」と、まずは中国語で挨拶。観客を喜ばせると、今度は日本語で「初めての上海。プライベートでも来たことがないので楽しみにしておりました。みなさんにお会いできてほんとうにうれしいです」とお礼を述べた。また、現地入りしたライブ前日に「小籠包を食べました。上海エナジーをいただいて今日は万全です!」と、再び観客を喜ばせると、オープニングとはまったく異なるタイプの楽曲で会場の空気を一変させた。

 その3曲目は、人間が持つ闇にフォーカスした「告白」で、しかし続く「キミはともだち」では人間の心の温かさをほのぼのと。また、大ブレイクのきっかけとなった2000年発表の「楽園」と、ミリオンセラーを記録した2004年発表の「瞳をとじて」。平井堅自身のキャリアとしてはもちろん、J-POPシーンの歴史においても重要な2曲を、リリース当時よりもさらに力強い声で熱唱し、観客を驚かせた。

 そしてライブは後半に突入。その1曲目は2000年にCDリリースされる前、このコンセプト・ライブがスタートした1998年から披露されていた【Ken's Bar】のテーマソングともいうべき「even if」。このように平井堅の歌と楽器ひとつの演奏というミニマムな編成でしっとり展開していくのが【Ken's Bar】の特徴で、ここまではピアノだけ、もしくはアコースティックギターだけだったが、8曲目はウッドベースだけをバックにした「哀歌(エレジー)」を披露した。

 続いてエレクトリックギターだけをバックにした「トドカナイカラ」を終えると、ギター、ベース、ピアノ、パーカッションと、【Ken's Bar】におけるマックスの編成となり、「君の好きなとこ」「KISS OF LIFE」と、ライブの終盤でお馴染みのアップテンポなナンバーが披露された。そして二部構成の後半ラスト・ナンバーは「POP STAR」。この楽曲のパフォーマンスでは欠かせないあらいぐまともぐらの着ぐるみダンサー、いつもはどちらもグリーンの服だが、この日はもぐらがレッドのサンタクロース仕様のクリスマスカラーでステージに現れたものだから観客は大喜び。

 アンコールは再びシンプルな編成となり、歌われたのはアコースティックギターだけをバックにした「ノンフィクション」と、12月4日にリリースされたばかりの最新ナンバー「#302」の2曲。ここまで【Ken's Bar】では初めての試みとなるオリジナルのみで構成したセットリストとなったが、アンコールの最後を締め括ったのはアルバム曲となった。

「僕の、もうずいぶんと前の、しかもアルバムの中の1曲なんですけれど、F4という方々がカバーしてくださって」と平井堅が言ったところで、一部の観客からは歓声が。台湾の男性アイドルグループが「流星雨」というタイトルで発表した楽曲、原曲は「Gaining Through Losing」。「すごく中国の方々が聴いてくださっているということで、すごくうれしくて」という、感謝の意を込めたラスト・ナンバーだった。

 そして歌い終えるといつものようにマイクを使わず、「今日はどうもありがとうございました。シェイシェイ!(ありがとう!)」と地声で挨拶をすると、今度は観客が平井堅に対して大きな声援と惜しみない拍手で感謝の意を表し、上海で初めての【Ken's Bar】は閉店となった。

◎セットリスト
【KEN HIRAI Ken's Bar Special!! in SHANGHAI】
2019年12月24日(火)上海National Exhibition & Convention Center Hong Arena(国家会展中心虹館EH)
■ACT 1
01 僕は君に恋をする
02 魔法って言っていいかな?
03 告白
04 キミはともだち
05 楽園
06 瞳をとじて
■ACT 2
07 even if
08 哀歌(エレジー)
09 トドカナイカラ
10 君の好きなとこ
11 KISS OF LIFE
12 POP STAR 
■ENCORE
13 ノンフィクション
14 #302
15 Gaining Through Losing