ニガミ17才 全公演完売の単独ツアー「不定期大演奏会」 大阪公演のレポートが到着 〈Billboard JAPAN〉|AERA dot. (アエラドット)

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ニガミ17才 全公演完売の単独ツアー「不定期大演奏会」 大阪公演のレポートが到着

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ニガミ17才 全公演完売の単独ツアー「不定期大演奏会」 大阪公演のレポートが到着

ニガミ17才 全公演完売の単独ツアー「不定期大演奏会」 大阪公演のレポートが到着


 11月29日、大阪・梅田TRADにてニガミ17才の単独ツアー「不定期大演奏会」の最終公演が開催された。

実は彼ら、この日の大阪での単独公演は1年ぶり。しかも1年半もの期間、新曲がリリースされていないというのに、この日のライブは前回の大阪での単独公演よりも3倍以上のキャパでライブが実現し、チケットも全公演完売。会場スタッフからは公演中は場内がかなりの暑さになるので、荷物やコートはロッカーに、と何度もアナウンスが入るなど、会場は開演前からギューギューのすし詰め状態で、開演前から期待値の高さがひしひしと伝わってくる。

 BGMに小沢健二が流れるなか会場が暗転したかと思えば、ステージにはメンバー4人の姿が。PCの前に座る岩下優介(Vo)を、小銭喜剛(Dr)、イザキタツル(Ba)、平沢あくび(Syn)が囲むように立ち、そのまま「テクノロジーの鬼」へ。「化けるレコード」のMVのような、机上の小さな空間だけで音を楽しむように淡々と音を鳴らしたかと思えば、バンドセットへと移り「化けるレコード」へと流れていく。「ニガミ17才です。ライブハウスにようこそ」と、岩下は閃光眩しいペンライトをメンバーにかざしながらステージを怪しげに練り歩く。なんとも言えない不穏さを感じるも、キレキレのグルーヴによって快感へと変わるのはあっという間で、4人が鳴らす音はライブ序盤だというのに、ハイライトな状態が続きっぱなしだ。

 ニガミ17才の音楽は"変態ミュージック"や"中毒性高いおしゃれミュージック"など、1度聴くだけでは終わらない、なんともいえない癖のすごさが大きな注目を集めている。多彩なジャンルをごった煮にしつつも、しっかりと耳に残るように淘汰された音。難解な歌詞もその音に乗るとするりと馴染んでいくし、何よりメンバーそれぞれの技術の高さ、センスがとにかくすごい。ひとつひとつの癖は強いのに全部ひっくるめると、とにかくポップで終始ハッピーな気分にさせてくれる。しかも、そこに平沢の天真爛漫というか、自由気ままなパフォーマンスが乗っかると、ステージからは目が離せなくなる…。ビカビカに光る照明のなか、「ゴーゴーエアロバイク」ではエアロビインストラクターよろしく、平沢がオーディエンスをご機嫌に躍らせたかと思えば、変幻自在なシンセの音の中に「ハイスクールララバイ」(イモ欽トリオ)を取り込むなど、思わずニヤリとしてしまう音の遊びもたまらない。「ねこ子」ではビートにあわせて箱ティッシュを一枚ずつバラまくなんていう、奇怪なパフォーマンスに観客は最初こそ戸惑いながらも、気づけば彼女の虜になってしまっている。

 ライブ中盤はでんぱ組.incに楽曲提供した「生でんぱ」を披露。バンドとしての新曲が発表されていないなか、他アーティストへ新曲を提供することに自らツッコミつつも、イザキのキレキレのスラップベースが唸るサウンドに観客もご機嫌に。その後も「あの娘かわいそうに」「湯切り少女とイクツかの妄想」など、どれもこれも変態性たっぷり&聴くほどに脳みそとろけるような極上の音空間でオーディエンスを酔わせ、第一部が終了。

 「デザインあ」(NHKの番組)のOP映像のような同じ言葉が様々な音階で流れるなか、メンバー4人がステージセンターに立ち並び、ポージングを決めつつメンバー紹介する「A」で第二部がスタート。続く「おいしい水」では機材トラブルによる仕切り直しのハプニングがありつつも、アバンギャルドかつアンファンテリブルなサウンドでフロアを沸かすと、続く「ただしBGM」で、もう抜けられない、ドープな音空間にオーディエンスをハメこんでいく。そしてラストは「かわきもの」。この時点でまだ13曲目、もう終わり?と惜しむ観客の声に「この曲は18分やります!」と、5拍子の変形リズムを延々とぶつけていく! 途中、観客のハンズクラップを加えて4拍子に替えたり、青春パンクやボサノバ、オシャレヒップホップとジャンルごと替えるなど、岩下のカウントでひとつの楽曲ががらりと雰囲気を変えていく。正解も不正解もない、どこからボールが飛んでくるのかもわからない、メンバーすら巻き込んだ音遊びに夢中になり、あっという間に本編は終了へ。

 アンコールでは待望の新曲、「幽霊であるし」を披露(1月に新MVも公開予定)! さらに、来年2月から対バンツアーを開催するなど、盛りだくさんの告知に会場が大きく沸くと、ラストはまたまた盛大な音遊びへと続く。岩下を除くメンバー3人にその場で資料を渡し、音合わせを一切することなく様々な楽曲をメドレー形式で構築させていくという、無茶ぶり満載のステージ。しかも観客も巻き込んで合唱の代わりにSNSで「#ニガミ17才 #かわいてんねや」とつぶやき、トレンド入りを目指すというアドリブ満載というか、実験要素満載なパフォーマンスを展開し、ステージは終幕へ。結果、SNSでは見事に大阪でのトレンド入りを果たし、多方面から彼らの活動に注目を集めさせることに成功。
2020年もまた、彼らの音遊びがどう楽しませてくれるのか期待したい。

Text by 黒田奈保子
Photo by竹本みずき



◎公演情報
【ニガミ17才 単独LIVE -2019-『不定期大演奏会』】
2019年11月29日(金)<終了>
大阪・梅田TRAD

【ニガミ17才全国対バンツアー 「ニガミ17才と。-2020-」】
2月15日(土) 金沢vanvan V4
2月20日(木) 心斎橋ANIMA
2月24日(月) 札幌SPiCE
2月26日(水) 仙台MACANA
3月2日(月) 広島SECOND CRUTCH
3月3日(火) 池下CLUB UPSET
3月7日(土) 那覇Output
3月11日(水) 高松TOONICE
3月13日(金) 福岡DRUM SON
3月16日(月) 渋谷WWW-X


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