【米ビルボード・ソング・チャート】ルイス・キャパルディが3度目のNo.1、早くも「恋人たちのクリスマス」がエントリー
【米ビルボード・ソング・チャート】ルイス・キャパルディが3度目のNo.1、早くも「恋人たちのクリスマス」がエントリー

 ルイス・キャパルディの「サムワン・ユー・ラヴド」が3週目の首位獲得を果たした、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 週間9,810万回を記録し、エアプレイ・チャートでも同3週目のトップを維持した「サムワン・ユー・ラヴド」。2,460万視聴を記録して、ストリーミング・チャートでは9位から7位に上昇したが、デジタル・ソング・セールス・チャートでは、7位から8位に下降している(12,000ダウンロード)。

 ルイスの所属する<キャピトル・レコード>では、1963年6月15日~29日付チャートで坂本九の「SUKIYAKI」が同3週の首位獲得を果たして以来、およそ56年ぶりに男性ソロ・アーティストとしての記録を塗り替えたことになる。同レーベルの首位最長記録は、ビートルズの「抱きしめたい」(1964年)と、ケイティ・ペリーの「キス・ア・ガール」(2008年)が記録した7週間。

 その記録を打ち破るべく、ポイントを縮めているのがポスト・マローンの「サークルズ」。今週も2位を維持し、エアプレイ・チャートでも同2位(8,840万回)、デジタル・ソング・セールス・チャートで5位(15,000ダウンロード)、ストリーミング・チャートで6位(2,300万視聴)と、それぞれ安定したポイントを獲得している。

 また、先週の6位から4位に最高位を更新したリゾの「グッド・アズ・ヘル」も、次のNo.1候補になりえる勢いをみせている。エアプレイ・チャートでは、今週の<Airplay Gainer>を獲得して5位から3位に上昇(週間8,530万回)。7週間1位を記録した「トゥルース・ハーツ」(今週6位)も、エアプレイが特に強く、ヒットの傾向が類似している。

 その「トゥルース・ハーツ」を破り、今週のR&B/ヒップホップ・チャートは「グッド・アズ・ヘル」が自身2曲目の首位獲得を果たした。「グッド・アズ・ヘル」はR&Bソング・チャートでも3週目の1位をマークし、「トゥルース・ハーツ」はラップ・チャートで12週目のNo.1をキープしている。

 それから、先週9位にTOP 10入りしたマルーン5の「メモリーズ」も、今週5位まで上昇し、上位との差を縮めている。デジタル・ソング・セールス・チャートでは2位をキープし(17,000ダウンロード)、ストリーミング・チャートでは19位から18位に上昇(1,760視聴)。エアプレイ・チャートでは、週間6,290万回を記録して11位から9位に、TOP 10入りしている。エアプレイ・チャートでのTOP 10入りは、ビヨンセ、ジェイ・Z、ピンク、T-ペイン、リュダクリスの記録と並ぶ通算17曲目で、歴代5番目の記録。歴代トップはリアーナの29曲で、マライア・キャリー(23曲)、ドレイク(22曲)、リル・ウェイン(20曲)が続く。なお、これらは1990年の調査以降に集計した記録となる。

 TOP 10以下では、エレクトロ・ポップ・トリオ=シェイドの「トランポリン」が16位から14位に上昇中。10月からスタートしたMacBook AirのCM曲として起用されたことと、元ワン・ダイレクションのゼインをフィーチャーしたリミックス効果により、主要各ポイントが伸びた。それから、ジョナス・ブラザーズの「オンリー・ヒューマン」も、19位から18位に、わずかではあるが順位を上げている。

 今週19位に初登場したのは、リル・ベイビーの新曲「Woah」。TOP 20入りは通算4曲目で、初登場の順位としては自己最高記録となる。また、週間2,400万試聴を記録して、ストリーミング・チャートでは自身3曲目のNo.1獲得を果たした。

 テイラー・スウィフトの「ラヴァー」は、ショーン・メンデスとデュエットしたリミックスが発売されたことで、33位から26位に上昇。エアプレイ・チャートでは33位から26位に(3,310万回)、デジタル・ソング・セールス・チャートでは、週間20,000ダウンロードを記録して17位から1位に、首位復帰を果たした。昨今、こういった他アーティストをフューチャーしたリミックスにより、再浮上する楽曲が増えている。

 39位には、マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」がリエントリーした。2012年以降、毎年ホリデーシーズンになると上位ランクインする同曲だが、今年は例年より最も早い週でのデビューとなった。おそらく、ストリーミング・ポイントが強化されたためだろう。クリスマス・ウィークが集計期間だった今年の1月5日付チャートでは、週間5,190万視聴を記録してストリーミング・チャートで1位、HOT 100では最高位となる3位まで上昇した。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、11月22日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「サムワン・ユー・ラヴド」ルイス・キャパルディ
2位「サークルズ」ポスト・マローン
3位「セニョリータ」ショーン・メンデス&カミラ・カベロ
4位「グッド・アズ・ヘル」リゾ
5位「メモリーズ」マルーン5
6位「トゥルース・ハーツ」リゾ
7位「ノー・ガイダンス」クリス・ブラウンfeat.ドレイク
8位「ルーズ・ユー・トゥ・ラブ・ミー」セレーナ・ゴメス
9位「パニーニ」リル・ナズ・X
10位「10,000アワーズ」ダン+シェイfeat.ジャスティン・ビーバー