<ライブレポート>【Desert Daze 2019】1日目、The Flaming Lips/注目のバンドPost Animal登場
<ライブレポート>【Desert Daze 2019】1日目、The Flaming Lips/注目のバンドPost Animal登場

 2019年10月11日~13日、米ロサンゼルス近郊にある人口湖畔エリア、ペリス湖のモレノビーチで音楽フェス【Desert Daze】が開催された。7年目となる今年はザ・フレーミング・リップス、ディーヴォ、ウータン・クランをヘッドライナーに迎え3日間開催。会場のレイク・ペリスは、観光名所となっているキャンプ場でRVキャンプ、シャワーブース、暖炉など快適な施設である。フェスのスケジュールが夜中までなので多くの人々がキャンピングしながら参加する。
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 ラインナップはサイケデリック、インディミュージックに重点を置き、会場内には古着屋のブースやオーガニックのフードブース、またカリフォルニアならではのマリファナストアがあり、他のフェスとは異なる趣が特徴的だ。また会場内には、出演者のディーヴォの名物ハットの巨大スカルプチャーや、ブラウン管テレビがブロック塀のようにいくつも積み重ねた80’s風な作品など、様々なアート作品が設置されており、夜になるとそれらがライトアップされて、より幻想的な雰囲気を醸し出していた。ここでは初日10月11日に登場したザ・フレーミング・リップスと、注目のバンドPost Animalのライブの模様をお伝えする。

◎The Flaming Lips
1999年にリリースされた『The Soft Bulletin』を完全演奏。フロントマンのウェイン・コインが『FUCK YEAR DESERT DAZE』の文字で構成されたバルーンを持って登場し、1曲目の早くもヒット曲「Race For The Prize」の前奏が始まるとステージから巨大な虹色の風船が放たれ観客の頭上と飛び跳ねる。ウェインは今年初めて息子を授かったこともあり、ステージ上で愛をもっと分かち合おうと語り、「A Spoonful Weighs A Ton」の演奏がスタート。LEDスクリーンに大きなLOVEの文字が映し出され、観客とLOVEを大合唱。その後ピンクロボットが出場し、ウェインがおなじみの巨大なボールの中に入り観客の中を歩いた。

◎Post Animal
シカゴ出身のサイケデリック・ロックバンド。メンバーにNetflixドラマ『ストレンジャー・シングス』に出演するジョー・キーリーがいたことからドラマの人気とともに注目を集める。去年デビュー・アルバム『When I Think Of You At Castle』をリリースし、精力的にツアーを行っていた。残念ながら近年ジョーはバンド活動から離れ(脱退はしていない)、俳優業に専念しているが、ジョーがいなくともバンドはツアーで確実にファンを増やしていた。また近年のサイケデリックブームの流れに上手く乗ったばかりでなく、オリジナル楽曲を持つのも特徴で、まさに【Desert Daze】に打ってつけのバンドである。出演したテントステージに収まりきらない観客の数も納得である。メロウ曲から一転してサイケ色の強い楽曲の「Dirtpicker」ではサークルモッシュが起きていた。演奏力、即興ジャム、ドラム以外のメンバーがリードボーカルを務めるなど魅力も満載。テーム・インパラ、キング・ギザード&ザ・リザード・ウィザードの次はPost Animalだ。

Text & photos by ERINA UEMURA