ゼッド、『サウスパーク』のツイートに“いいね”したことから中国から永久追放される
ゼッド、『サウスパーク』のツイートに“いいね”したことから中国から永久追放される

 米アニメ『サウスパーク』のTwitterに投稿されたツイートを“いいね”したことから、人気DJゼッドが中国から永久追放された。

 ゼッド自身が公式Twitterで、「たった今、@SouthParkのツイートを“いいね”したばかりに中国から永久追放されたよ」と、810万人いるフォロワーに報告した。

 彼の代理人もCNBCにこれが事実であると認めている。「はい、本当です。しかし現時点でほかに詳しい情報はありません」と、ゼッドが所属するイギリスのSATELLITE414エージェンシーのシニア・エンターテインメント・パブリシスト、アダム・ゲストがCNBCにコメントした。“永久追放”が中国への渡航禁止令を意味するのかは不明だ。2019年10月12日の時点では中国の音楽ストリーミング・サイト、QQ Musicにゼッドの楽曲はまだ残っていた。

 ゼッドが“いいね”したツイートは、先週放映された番組の第300話に関する当たり障りのないものだった。だがトレイ・パーカーとマット・ストーンによるコメディ・セントラルの人気アニメ『サウスパーク』は、最近中国政府や同国と仕事をする米企業を批判していることから世界中で話題になっている。
 
 『サウスパーク』は、その後中国で放映禁止になり、同国のネットからアニメに関する情報が全て消し去られた。動画配信も廃止されている。

 このことから、香港で中国政府に対するデモを行なっている者たちの間で同アニメが受け入れられ、中国で禁じられるきっかけとなった回の海賊版がデモ現場で上映されている。パーカーとストーンは、抗議者たちの間で国民的英雄のような存在になっているのだ。

 先週の『サウスパーク』では、最後にメイン・キャラの一人が、「Fuck the Chinese government! (中国政府なんかくたばれ)」と叫んで終わっている。