カニエ・ウェスト、年内に売上1,630億円以上を見込むYeezyの成功について語る「自分の根幹には物作りがある」
カニエ・ウェスト、年内に売上1,630億円以上を見込むYeezyの成功について語る「自分の根幹には物作りがある」

 “Yeezy、最新のビリオン・ダラー(10億ドル)・ベイビー”とプシャ・Tの「What Would Meek Do?」でラップしているカニエ・ウェストが、2019年7月9日に公開された経済誌フォーブス最新号の表紙を飾っている。特集記事では、彼がここ4年間で作り上げたアパレル・ブランドYeezyを成功させるまでの道のりについて語っている。

 この中でカニエは、世の中を暮らしやすくする商品を作ることを信条にしていると話しており、「自分の根幹には物作りがある。人々がとてつもなく喜ぶような、そして人生におけるさまざまな問題を解決できるような商品を作ること。そういう問題解決が大好きなんだ」と明かしている。

 今年発売予定のYEEZY Boost 350 V3を含めると、Yeezyの売り上げは2019年末までに15億ドル(約1,630億円)を超えるとフォーブスは見積もっている。カニエの過去1年の税引前所得は1億5,000万ドル(約163億円)だったと同誌は見ているが、実際はそれよりはるかに多かったと彼のチームは確信していることから、2019年版フォーブス<セレブリティ100>リストでは3位に入っている。

 現在はブランド経営も順調なカニエだが、ほんの数年前には負債から脱却するために自社に10億ドル投資してくれと、Facebookのマーク・ザッカーバーグに向けて公然と頼み込んだこともあった。彼は当時を振り返り、「マーク・ザッカーバーグに(金をくれと)ツイートしていた頃から(現在の立場まで)来れたのは神のご加護に恵まれたからだ」と笑いながら、「“どうしてマーク・ザッカーバーグにツイートしたんだ?”と人に聞かれたけど、“あいつがエイリアンを探しているって聞いたからだよ”って答えてた」と語っている。

 ザッカーバーグとのやり取りなどから、カニエは“クレイジー”(狂っている)というレッテルを貼られることも多く、「Feedback」などの曲でもこのことについてラップしている。だが、心の病に関する意識が社会全体で高まる中、誰かが“狂っている”と簡単に言うことが、はばかられる世の中になっていくとカニエは予想している。「“クレイジー”という言葉は、これからは漫然と使われることはなくなるだろう。理解すべきなのは、(心の病とは)最終的に患ってしまったり、生まれつきだったり、追い込まれてしまったり、患ったり治ったりするようなものだということ。そして“クレイジー”と呼ばれたことがある人がたくさんこの表紙を飾ってきたということもね」と彼は語っている。

 すでに大成功を収めているブランドだが、「(アディダスとの)パートナーシップを通じて現れるであろう美しさは、まだ全体が見えていない。我々はかすかな光しかまだ経験していないんだ」とカニエは今後の成長に自信をのぞかせている。