【深ヨミ】スティング/ローリングストーンズ/クイーン他ロックレジェンドのCD販売動向を調査 〈Billboard JAPAN〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

【深ヨミ】スティング/ローリングストーンズ/クイーン他ロックレジェンドのCD販売動向を調査

このエントリーをはてなブックマークに追加
Billboard JAPAN
【深ヨミ】スティング/ローリングストーンズ/クイーン他ロックレジェンドのCD販売動向を調査

【深ヨミ】スティング/ローリングストーンズ/クイーン他ロックレジェンドのCD販売動向を調査


 5月27日付のBillboard JAPAN “Top Albums Sales”で、ポリスのフロントマンであるスティング『マイ・ソングス』が5,830枚を売り上げ5位を獲得した(集計期間2019年5月20日~2019年5月26日)。

 『マイ・ソングス』は、「見つめていたい」や「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」など、ポリスやスティングが発表してきた代表曲のセルフ・カバー。ちなみに、同一集計期間内では『スティッキー・フィンガーズ(スペイン・ヴァージョン)』(1,444枚)が31位を獲得したのをはじめローリング・ストーンズの作品が5作チャートインし、クイーン『ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)』が1,129枚で43位を獲得するなど、イギリスのロック・レジェンド達の活躍が目を引く結果となっている。映画『ボヘミアン・ラプソディ』の公開から始まったクイーンの大ヒットにより、2018年以降再び注目を集めているロック・レジェンド。今週の<深ヨミ>では、2018年以降の洋楽ロック・アーティスト別販売枚数を、サウンドスキャンジャパンのデータを使用し調査してみた。

 まず2018年は、クイーンが298,072枚/ビートルズが101,379枚/ポール・マッカートニーが45,991枚/ローリング・ストーンズが23,783枚/デヴィッド・ボウイが21,806枚と、60~70年代に活躍したイギリスのロック・レジェンド達が上位を占める結果となった。なお、2019年もクイーン350,351枚/ビートルズ21,033枚/ローリング・ストーンズ18,130枚と、前年と同様の結果となった。

 ここで、クイーン、ビートルズ、ローリング・ストーンズ、ポール・マッカートニーそしてポリスの2018年の販売累計数の推移をグラフ化したのが図1(billboard-japan.com/d_news/image/76058/2)である。これから読み取れる事は、35週まではビートルズ(図中濃緑)、ローリング・ストーンズ(赤)、クイーン(紫)、ポール・マッカトニー(薄緑)、ポリス(濃青)それぞれ毎週安定した枚数(ビートルズ約1200枚/ストーンズ約400枚/クイーン約300枚/ポール約200枚/ポリス約70枚)を販売していることが分かる。なお、36週でポール・マッカートニーのグラフが上昇しているが、これはオリジナル・アルバム『エジプト・ステーション』を発表し、12,572枚と売り上げを大きく伸ばしたことによるものだ。同様に44週にビートルズが上昇しているが、これは『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)50周年記念アニバーサリー・エディション』を発売し、18,216枚売り上げたことによるものである。なお、ビートルズは前述の通り、毎週平均して1,200枚を販売しているが、『ザ・ビートルズ(ホワイト・アルバム)50周年記念アニバーサリー・エディション』がリリースされた週は、他のビートルズのアルバムは合計して1,583枚売上げており、50周年記念盤がリリースされたことで、他タイトルも全体的に売上げを伸ばしたことが分かった。

 また、『エジプト・ステーション』リリース週については、他ビートルズ作品の販売枚数は1,271枚、ポール・マッカートニーのソロ作品も264枚と普段と大きな変動はなく、リリースをきっかけに他タイトルの売上が押し上げられるという傾向は、こちらでは見られなかった。

 そして、このグラフで最も大きな動きを見せているのがクイーンだろう。『ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)』が発売された42週以降ローリング・ストーンズを抜き、映画が公開された48週にビートルズを抜き、2018年のアーティスト別累計販売枚数は10万枚を突破。映画公開以降は、実に週平均約4.1万枚を売り上げた。『ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)』以外のタイトルについても、映画公開までは、週平均で320枚程だったのに対し、映画公開以後は週平均13,200枚以上とクイーンの作品が全体的に売上げを伸ばしたことが分かった。クイーンは『ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)』発売後、25種の再発や企画盤等の商品を発売している。そして2019年になってもクイーンの勢いは衰えず、2019年に入ってから現在までの累計で約35万枚のセールスを記録している。

 そして桁違いの売り上げを記録しているクイーンを外し、2019年のビートルズ、ローリング・ストーンズ、ポール・マッカートニー、ポリス、スティングの販売累計数の推移を週別でグラフ化したのが図2(billboard-japan.com/d_news/image/76058/3)である。

 スティング(水色)は20週まではポリス(濃青)と同様の推移だったのだが、21週に『マイ・ソングス』の発売があったことで、他タイトルも大きく販売数を伸ばした。一方、ポリスは今のところ過去週と同様の推移となっており、スティング・ポリス共に全タイトルが売上げを伸ばすというほどの動きは見られなかった。

 そして、ポール・マッカートニー(薄緑)は『エジプト・ステーション』に未発表曲やライヴ・ヴァージョンを追加収録したCDが付いたデラックス盤を20週に発売。ただ、こちらも2018年発売の『エジプト・ステーション』同様、自身やビートルズ(濃緑)の他のタイトルの販売数には影響は見られなかった

 一方、ローリング・ストーンズ(赤)は16週にベストアルバム『HONK』を発売し、販売数を大きく伸ばした。また、これまでの週平均売上枚数は360枚だったのに比べ、『HONK』発売前週に647枚を売り上げるなど、他タイトルもセールスを伸ばしている。更に21週に5種の再発・企画盤の発売を行い、販売数を伸ばしている。ストーンズについては、3月から5月まで『Exhibitionismーザ・ローリング・ストーンズ展』が開催される等、今年に入ってから注目が集まっている。今後も未発表コンサート映像『ブリッジズ・トゥ・ブレーメン』が発売されるなど、更なる加速も期待できそうだ。

 このように、映画や企画展を通じて、新たなファンを獲得し続けるロック・レジェンド達。ストリーミング・サービスによって過去の膨大なカタログに触れることが容易になったことも、ファンを増やす後押しになっていくだろう。


トップにもどる billboard記事一覧

続きを読む


おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事
あわせて読みたい あわせて読みたい