<ライブレポート>コリーヌ・ベイリーレイの来日ツアーがスタート。シルキーな歌声がクラブ空間をつつみ込む。
<ライブレポート>コリーヌ・ベイリーレイの来日ツアーがスタート。シルキーな歌声がクラブ空間をつつみ込む。

 昨年に引き続き、今年もコリーヌ・ベイリーレイの来日ツアーが開催。ジャズ、ネオソウル、R&Bのジャンルが溶け込んだサウンド、やわらかく温かい彼女の歌声を浴びに、ツアー初日となる5月23日、ビルボードライブ東京には多くのファンが集った。
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 バックバンドが演奏を始めると、彼女は客席の後方から登場。「こんにちは、東京!」と挨拶すれば、集まったファンの視線をくぎ付けにする。約1年ぶりの公演は「Been to the MOON」から始まり、ギターを持つと「Closer」に続ける。R&Bサウンド調ならではの揺れゆく音がゆっくりと動き、かき消されてしまいそうな高音でさえもつつみ込む。彼女から放たれる歌声は寄せては返す、心地よい波のようで、あっという間に会場のすみずみまでに浸透していった。彼女がチャイムに振れた指先から、話しかけるような言葉の端から、一つひとつの仕草が甘い音色に変化していく。多くのファンを目の前にしているのにも関わらず、まるで2人きりのように空間を独占させた。

 ため息をつく間もなく、ぐるぐると回るコリーヌ・ワールドに吸い込まれ、雰囲気に溺れていく。煌めきのあるサウンドが海の暗く、深いところに沈んでいきそうかと思いきや、ステージの隅から隅までをタンバリンを片手に盛り上げ、踊り、楽しむ彼女。全員を虜にさせながら終盤に向かっていくも、まるでこの1年間会わなかった話を聞いているようで、もっと話してほしい、気になってしまうもどかしさ。その世界観に寂しさもあったが、「Trouble Sleeping」で会場は手拍子で応え、一緒にライブを作り上げた。

 最後は不安定な天気を吹き飛ばすかのように会場のグルーヴ感を高め、「The Skies Will Break」で5月の晴ればれとした陽気な天気を表した爽やかさでステージを後にした。

 なお、来日公演は本日5月24日に東京公演、26日に【GREENROOM FESTIVAL'19】、そして最終日は27日の大阪公演で締めくくられる。

Text: Shiori Imamura / Photo: Yuma Totsuka

◎公演情報
【コリーヌ・ベイリー・レイ】

2019年5月23日(木)・5月24日(金)
ビルボードライブ東京

2019年5月25日(土)・26日(日)
Greenroom Festival'19
※コリーヌ・ベイリー・レイの出演は26日

2019年5月27日(月)
ビルボードライブ大阪