齋藤飛鳥、23rdシングルについて「世界中でブームが起きたらいいな」 新機軸の新曲「Sing Out!」音源&MV視聴会にて
齋藤飛鳥、23rdシングルについて「世界中でブームが起きたらいいな」 新機軸の新曲「Sing Out!」音源&MV視聴会にて

 乃木坂46の23rdシングル『Sing Out!』が5月29日にリリースされる。これに先駆けて4月25日、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント本社ではグループ初の試みとして、表題曲「Sing Out!」の視聴会を実施。センターを務める齋藤飛鳥も出席し、質疑応答の時間も設けられた。
齋藤飛鳥 その他画像

 これまで乃木坂46のシングル表題曲といえば、同じく齋藤飛鳥がセンターを務めた「ジコチューで行こう!」や「裸足でSummer」のような、シンセやエレキ・ギターが刺激的に鳴り響くアップリフティングなナンバー、あるいは「シンクロニシティ」や「何度目の青空か?」のような、ピアノや管弦楽器をフィーチャーしたシンフォニックなナンバーなどが多かった。それらと比べると、新曲「Sing Out!」の聴き心地はかなりシンプル。随所にストリングスのようなシンセ音が配置されてはいるものの、それらは伴奏の域を出ることなく、「LA LA LA LA LA LA LA」といったコーラス含め、メンバーの歌唱がほぼ全編にわたって主旋律を奏でる。それをクラップ音とアコースティック・ギターが支え続けるような構成だ。

 「最初の印象として、楽しさとかよりも力強さみたいなものが伝わってきた」と齋藤飛鳥。彼女がシングル表題曲でセンターを務めるのは今回で4回目。そのうち単独センター曲だった「ジコチューで行こう!」や「裸足でSummer」が“夏曲”だっただけに、今作もそういった“楽し気”な楽曲なのではないかと思っていたという。しかし「Sing Out!」で描写されているのは、そういったサマー・ソングのような底抜けのポジティビティではない。

 齋藤は2コーラス目に登場する“もし泣いてる人が/どこかにいても/理由なんか聞いたって意味がない”というフレーズを引き合いに出し、「未来に向かう力強い楽曲なのに、そういう(物悲しい)歌詞があるのは個人的に好き」「そういうちょっとジメっとした部分も隠さず伝えたほうが明るいフレーズとの差が生まれて、より(明るいフレーズが強く)伝わるのかなって」とコメント。

 この日はミュージック・ビデオも先行上映。楽曲の新しさと同調するように、こちらもグループの新機軸となるような仕上がりだった。卒業を間近に控えた西野七瀬の心境を感じさせる「帰り道は遠回りしたくなる」を筆頭に、ストーリー仕立てのミュージック・ビデオが多かった乃木坂46。それでなくとも、作り込まれたセットやカット割りのバリエーションの多さなどで、最初から最後まで飽きさせない作りが意識されていたように思える。

 しかし今作のビデオには、奥深いストーリー設定も豪華絢爛なセットもなければ、複雑な場面展開もない。ほどほどに広い屋内空間で、メンバーとダンサーたちが歌って踊っているのみだ。それでも見応えを感じさせたのは、彼女たちのダンス・スキルや表現力の高さあってのものだろう。齋藤はミュージック・ビデオのテーマの一つが「女性の強さ」だったことを明かし、「見た後にちょっと泣けてくるような、みんなが笑顔でクラップしてるけど、見てる側がその笑顔にグッとくるような」仕上がりにしたかったと語った。そのためにもメンバーの仕草や表情は重要なファクターだったのだろう。

 「個人的にこのミュージック・ビデオが好きで、それが何故なのか考えた」「幅広い方に共感していただけそうな歌詞だったから、そっちに寄せてもよかったはずなのに、ストイックな撮り方してるし、映像として生々しいなと感じたので、そこのギャップが好き」

 ちなみに齋藤が個人的に気に入っているシーンは、「私と白石と生田が踊っていて、3人が別れて生田だけになったところで高山が入ってくる」ところだという。実際にどのようなシーンなのかは、ビデオの公開後に直接確かめていただきたい。

 「いわゆるヒット曲というか、誰もが口ずさめる曲ができるといいねっていう話はずっと前からメンバーみんなでしていて、そういう意味で今回の曲は頭に残るし、口ずさみやすい歌だと思うし、クラップとかマネしやすい。世界中でこの“Sing Out!”のブームが起きたらいいなって」

 乃木坂46の23rdシングル『Sing Out!』は5月29日、ソニー・ミュージックレコーズ内レーベル<N46Div.>からリリースされる。

◎リリース情報
シングル『Sing Out!』
2019/5/29 RELEASE