<ライブレポート>井上陽水、50年の軌跡を辿るツアーでヒット曲を惜しみなく披露
<ライブレポート>井上陽水、50年の軌跡を辿るツアーでヒット曲を惜しみなく披露

 井上陽水の【50周年記念ライブツアー『光陰矢の如し』~少年老い易く 学成り難し~】の東京公演2日目が、4月18日にNHKホールで開催された。
井上陽水 その他ライブ画像

 本ツアーは4月7日の新潟公演を皮切りに、全国で24公演を開催。支えるバンドメンバーは、山木秀夫(Dr.)、美久月千晴(Ba)、長田進(Gt.)、今堀恒雄(Gt.)、小島良喜(Key)、稲泉りん(Cho)、佐々木詩織(Cho)といった盤石の面々だ。開演時間となり、客席が暗転するとステージバックに、今まで掲載されたメディアの切り抜きをコラージュした映像が。改めて50年という時間の長さと、井上陽水の足跡を感じさせられる。そして観客の手拍子と共に「あかずの踏切り」で、さらに奥田民生とタッグを組んで生まれた「アジアの純真」を畳み掛けツアーが幕を開けた。

 井上陽水の公演は存在感を放つ歌声もさることながら、肩の力を抜いた軽妙なトークも魅力の一つ。この日のステージでも娘の結婚式でのエピソードや、忌野清志郎との出会いなど、NHKホールを埋め尽くす観客に対して友人に語りかけるがごとく話しかけ、客席を何度も盛り上げた。そして「50年前にギターケースを持って福岡から出てきたときは1人だった。でも、今年のお正月は家族10人に増えていた。光陰矢の如しですよね」とツアータイトルにもなぞらえたエピソードを話し、家族が増えた時に作ったという「海へ来なさい」を披露。シンプルな編成とともに井上の艶のある歌声が、寄せては返す波のように客席に染みわたっていく。

 休憩を挟み後半は、「ブラタモリ」のオープニング「女神」で軽快にスタート。そして、「50年分を全部歌おうとすると1週間くらいかかっちゃうから」と、デビュー曲「カンドレ・マンドレ」を皮切りにメドレーを披露した。そして、「一番、多くの方に知っていただけている曲なのでは」と、再びギターを置きスタートしたのは代表曲「少年時代」。リリースから約30年という月日が流れても色あせない、名曲の力を再認識させられる演奏で客席の涙を誘った。そして、そこからは「リバーサイド ホテル」から「氷の世界」までヒット曲を畳みかけ、スタンディングオベーションで本編が終了した。アンコールの最後は、ライブでもお馴染みの「傘がない」。絡みあうギターサウンドと音の渦で会場を包み込み、50年の軌跡を辿る本ツアーが幕を閉じた。本ツアーは6月30日鳥取公演まで開催される。

◎ツアー情報
【井上陽水 50周年記念ライブツアー 『光陰矢の如し』~少年老い易く 学成り難し~】
2019年4月07日(日)新潟・長岡市立劇場  ※終了
2019年4月10日(水)千葉・千葉県文化会館  ※終了
2019年4月12日(金)静岡・静岡市民文化会館 大ホール  ※終了
2019年4月17日(水)東京・NHKホール  ※終了
2019年4月18日(木)東京・NHKホール  ※終了
2019年4月22日(月)神奈川・神奈川県民ホール
2019年4月26日(金)岩手・岩手県民会館
2019年4月27日(土)青森・八戸市公会堂
2019年5月08日(水)大阪・フェスティバルホール
2019年5月09日(木)大阪・フェスティバルホール
2019年5月16日(木)福岡・福岡サンパレスホテル&ホール
2019年5月18日(土)本・市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
2019年5月19日(日)鹿児島・鹿児島市民文化ホール第一
2019年5月23日(木)東京・東京国際フォーラム ホールA
2019年5月24日(金)東京・東京国際フォーラム ホールA
2019年5月31日(金)愛媛・松山市民会館・大ホール
2019年6月01日(土)岡山・岡山市民会館
2019年6月08日(土)宮城・仙台サンプラザホール
2019年6月09日(日)山形・やまぎんホール(山形県県民会館)
2019年6月14日(金)神奈川・よこすか芸術劇場
2019年6月20日(木)兵庫・神戸国際会館こくさいホール
2019年6月22日(土)富山・富山オーバード・ホール
2019年6月28日(金)福井・フェニックス・プラザ
2019年6月30日(日)鳥取・とりぎん文化会館