UNCHAIN、全公演完売のアコースティックツアーから千秋楽のライブレポ到着
UNCHAIN、全公演完売のアコースティックツアーから千秋楽のライブレポ到着

UNCHAINが4月6日、東名阪で開催してきたアコースティックツアー【Get Acoustic Soul 2019】のファイナル公演を東京・キネマ倶楽部にて行った。東名阪の全公演がソールドアウトし、結成23年目となった今でも進化を続けるバンドの勢いを示す公演となった。

 会場が暗転しメンバーがステージに現れると、客席からは大きな歓声が湧く。ライブの幕開けは、谷川正憲(Vo/Gt)が独唱からスタートした「The Sound Of Slience」だ。

 アコースティックツアーらしく、谷川がアコースティックギター、谷浩彰(Ba)はアップライトベースを手に、メンバー4人から生み出される快いメロディーに伸びやかな谷川の歌声が重なると、会場では序盤から極上のミュージック空間が広がっていく。

 「アコースティックというよりも、我々の錬金術を堪能していってください」とMCをすると、谷がエレキベースに持ち替え、アコースティックツアーながらUNCHAINの技が引き立つバンドセットでアルバム『Get Acoustic Soul』収録楽曲を中心に披露。

 ライブ中盤には、昨年リリースした最新アルバム『LIBYAN GLASS』収録の「FLASH」「アイスクリーム」に錬金(アコースティックアレンジ)を施し、今日だけのスペシャルパフォーマンスでライブに彩りを加え、代表曲「make it glow」では、先述のMCのように円熟したテクニックで魅せた。

 時に、吉田昇吾(Dr)がカホンに跨り、佐藤将文(Gt)もアコースティックギターを手にした、よりアコースティック感を増したプレイで、観客の心の奥底まで音楽を浸み渡らせていく。特に、谷川が鍵盤を弾きながら熱唱した「Quarter」では、圧倒的な歌唱力に涙を浮かべる観客も見られるなど感動的なステージングを見せた。

 その後、クールなミュージックをセッションで奏でつつ、佐藤がグッズ紹介とメンバー紹介を行うと、ステージと観客のシンクロ度は増し、会場の一体感が最高潮に達する。その流れの中で、UAの「情熱」をアレンジパフォーマンスすると会場からはシンガロングが起こり、本ライブを象徴する場面を見せた。

 「2019年は結成から23年目に入り、ドラマの主題歌も担当させてもらいましたが、まだまだ新人のつもりで、“Back To Zero”で“departure”していきます。」とセットリストに擬えたMCでライブの終盤へ。本編ラストとなった「Saves The Day」では、体を揺らしながら手拍子でUNCHAINの演奏に華を添える観客とともに、ピースフルに締めた。

 アンコールで再登場した際には、「今年はおかげさまでとても忙しくて。今までやってきたことが一本につながってきた感じがします。いろいろ楽しいこと、嬉しいことがいっぱい起こってます。ドラマの主題歌に決定したこともそのひとつですが、これも皆さんのおかげです。有難うございます!まだ言えないことばかりなので、今は、“7月に何かやるよ”しか言えないんですが、今後ともよろしくお願いします。」と、更なる飛躍を匂わせる発言で会場を沸かせる一幕も。

 UNCHAIN初のドラマタイアップとなった新曲「Distant Neighbor」をアンコールで披露し、2019年がUNCHAINのブレイクの年になる予感を会場全体で共有しつつ、圧巻のライブでツアーの幕が下ろされた。

 進化が止まらないUNCHAIN、“何かが起こる7月”に期待したい。

◎セットリスト
【Get Acoustic Soul 2019】@東京・東京キネマ倶楽部
1.The Sound Of Slience
2.Aurora
3.0.0025
4.Signs Of Spring
5.Fly In The Blue Moonlight
6.FLASH
7.アイスクリーム
8.make it glow
9.Rainy Dance Floor
10.Tonight's The Night
11.2 late 2 luv
12.Quarter
13.情熱
14.The World Is Yours
15.Back To Zero
16.departure
17.Saves The Day
EN1.Distant Neighbor
EN2.Get Down

◎カメラマン