【深ヨミ】『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』が週間映像タイトル別ヒットチャートで1位に 映画ソフトで半年ぶりの5万枚超え
【深ヨミ】『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』が週間映像タイトル別ヒットチャートで1位に 映画ソフトで半年ぶりの5万枚超え

 2019年第12週(集計期間:2019年3月18日~3月24日)のSoundScan Japan 週間映像タイトル別ヒットチャートで、『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』が78,537枚を売り上げ、1位となったことがわかった。

 週間映像タイトル別ヒットチャートでは、たいてい音楽ビデオが上位を占め、映画作品が1位になることはそれほどない。邦画、洋画を問わず映画作品が週に5万枚を売上げることはさらに少なく、直近でいえば2018年40週(集計期間:2019年10月1日~10月7日)の『劇場版 名探偵コナン ゼロの執行人』(2018年10月3日発売)が94,122枚を売上げて以来のことだ。

 『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』はテレビドラマとして過去に3シーズン(2008年7月~9月、2010年1月~3月、2017年7月~9月)放映された作品が映画化されたもの。2018年7月に公開された本作は、公開から4ヶ月余の11月末時点で興行収入が92億円を超えるヒット作となった。

 ここで、過去に発売されたTVドラマの売上の推移を見てみると、以下の通りだった。

1stシーズン 現時点(2019年3月)で17,118枚(初週:1,823枚 DVD 1,640 + Blu-ray 183枚)2009年2月18日発売
2ndシーズン 現時点で17,321枚(初週:4,425枚 DVD 1,199 + Blu-ray 3,226枚)2010年7月14日発売
3rdシーズン 現時点で17,234枚(初週:10,062枚 DVD 5,052 + Blu-ray 5,010枚)2018年2月28日発売

 初週の売上はシーズンを追うごとに増え、時とともに人気が出ていることがよくわかる。また、3作品とも現在では同じくらいの売上になっていることから、途中からファンになった人が過去の作品も購入していると思われる。1stシーズンの放映開始から10年の間にファンをつかんできた結果が劇場版の成功と本作の売上につながっているといえるだろう。

 また、DVDとBlu-rayの比率に目を向けると、2009年に発売された1stシーズンではほとんどがDVDだったが、だんだんとBlu-rayの比率が上がり、2018年に発売された3rdシーズンではほぼ半々となっている。ちょうどBlu-ray再生機器が家庭へ普及していく時期でもあり、メディアが移り変わる様子が垣間見えて興味深い。本作では4K Ultra HD Blu-rayでも発売され、さらにメディアは移り変わっていくと予想される。

 近年は動画配信など視聴手段の多様化によって映像作品、特に映画DVD、Blu-rayの売上が減少傾向にあるが、その一方で2016年公開の『シン・ゴジラ』や2017年公開の『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』、2018年公開の『グレイテスト・ショーマン』などのように、興行成績の良いヒット作は映像ソフトもしっかりと売り上げている。今年(2019年)4月には大ヒットした『ボヘミアン・ラプソディ』の発売も控えており、本作以上の売上も期待される。映画ソフトの売上減少に歯止めはかかるか、今後の動向に注目したい。