スコット・ウォーカーが76歳で死去
スコット・ウォーカーが76歳で死去

 現地時間2019年3月25日、スコット・ウォーカーが76歳で死去したことが、所属レーベル<4AD>の発表により、明らかになった。

 レーベルによる声明には、「深い悲しみとともにスコット・ウォーカーが亡くなったことを発表します。スコットは76歳で、娘のリー、孫のエミ・リー、そしてパートナーのビヴァリーを残し、この世を去りました」と書かれている。

 さらには「(本名)ノエル・スコット・エンゲルとして生まれた彼の才能は、ウォーカー・ブラザーズの一員として、そして妥協なきオリジナリティを持ったソロ・アーティスト、プロデューサー、作曲家として、半世紀にわたり数多くの人々の生活を豊かにしてきました」と綴られている。

 そして「ティーン・アイドルからカルチャー・アイコンとして、スコットは未来の世代に非常に優れた音楽の財産を残しました―強く印象に残る歌声を持つ、才能あふれる作詞家である彼は、クリエイティヴな音楽の最先端にて最も崇拝された革新者の1人で、数多くのアーティストに与えた影響は広く認められています」と説明している。

 1943年に米オハイオ州 ハミルトン生まれたスコットは、セッション・ベーシストとして音楽キャリアをスタートさせ、1960年代にウォーカー・ブラザーズのメンバーとしてデビューした。2300万枚以上のレコード売り上げたグループは、「Make It Easy on Yourself」や「太陽はもう輝かない」などで全英1位ををマークし、イギリスを中心に人気を博した。

 スコットは、ソロ・デビュー・アルバム『スコット』を1967年に発表し、その後も『スコット2』(1968年)、『スコット3』(1969年)、『スコット4』(1969年)と立て続けにソロ作をリリースしている。

 2006年には、故デヴィッド・ボウイがプロデューサーとして参加したドキュメンタリー映画『スコット・ウォーカー 30世紀の男』も公開された。また昨年12月には、ナタリー・ポートマン主演映画『ヴォックス・ルクス』のスコアを作曲し、プロデュースしていた。

 2011年には、ウォーカー・ブラザーズのバンドメイトだったジョン・ウォーカー(ジョン・マウス)が、肝臓がんとの戦いの末に67歳で亡くなっている。