【深ヨミ】バンドリ、デレマスにMマス キャラクター名義の作品にも地域差はある?CD売上を検証する
【深ヨミ】バンドリ、デレマスにMマス キャラクター名義の作品にも地域差はある?CD売上を検証する

 2019年3月4日付(集計期間:2月18日~2月24日)“Billboard JAPAN Hot Animation”で、キャラクター名義の楽曲がTOP20のうち11曲チャートインした。

 “Billboard JAPAN Hot Animation”ではもともと、アニメやゲームのキャラクター名義の楽曲がチャートインすることが多いが、Roseliaを始めとする『BanG Dream!』関連の6バンドが2月20日にシングルを同時リリースしたということもあり、TOP20中11曲をキャラクター名義の楽曲が占める結果となった。

 キャラクター名義の楽曲を抜粋すると以下の通り。

1位『Safe and Sound』Roselia
2位『Y.O.L.O!!!!!』Afterglow
3位『天下卜ーイツA to Z☆』Pastel*Palettes
4位『Jumpin'』Poppin'Party
5位『A DECLARATION OF ×××』RAISE A SUILEN
7位『ハイファイブ∞あどべんちゃっ』ハロー、ハッピーワールド!
13位『The Champion』麻天狼
14位『美に入り彩を穿つ』小早川紗枝,塩見周子
16位『PASSIONATE ANTHEM』Roselia
18位『COMIC PANIC!!!』Afterglow
20位『Hallo,Freunde!』伊集院北斗,都築圭,冬美旬,アスラン=ベルゼビュートII世

 ここではCD未発売の13位『The Champion』を除くこれらの作品についてCDセールスの側面から売上の分布を考察してみる。

 図1(

 まず『BanG Dream!』関連の作品全体に言えることは、関東の比率が高いことだ。シングル全体の平均が48%なのに対し、どの作品も55%を超えており、なかでもPoppin'Partyの『Jumpin'』は62.6%と群を抜いている。逆に近畿以西の比率は低目で、近畿のシングル全体の平均が15%なのに対し、どれも10%~12%程度、九州のシングル全体の平均が7.3%なのに対し、3.8%~5.1%といった具合だ。アニメやゲームの中のキャラクターと役を演じる声優によるパフォーマンスとのリンクが特徴であり、ライブによってさらなるファンを獲得していることが考えられるが、大きなライブイベントが首都圏で行われることが多いのは関東の比率が上がる要因のひとつだろう。

 スマートフォンアプリ「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ」の楽曲である『美に入り彩を穿つ』はここに挙げた中で一番平均に近い比率だ。『BanG Dream!』のように声優によるライブの影響がない分、地域による差は出にくかったと考えられる。逆に言えば(人間の)メジャーなアイドルと同様、全国で平均的に売れているということだ。

 スマートフォンアプリ「アイドルマスター SideM LIVE ON ST@GE!」の楽曲である『Hallo,Freunde!』は関東が61.3%と、Poppin'Party『Jumpin'』の62.6%に次いで比率が高く、関東以外の地域ではいずれもシングル全体の平均に届いていない。声優によるイベント開催やアニメの地上波放送地域など、いろいろ要因は考えられるが、どこでも買えるかという点も重要だろう。この作品の場合はどこの店でも買えるという状態ではなかったのではないかと思われる。

 ライブイベントを伴うタイプのキャラクターも、そうでない場合も、アニメやゲームのファンがしっかりついている作品の場合は全国で支持される基盤は十分持っている。アイドル文化の一つの形態がどのような盛り上がりを見せるか、今後も注目していきたい。