実話にもとづく愛と再生の物語『ビューティフル・ボーイ』、監督がシガー・ロスの音楽を起用した理由とは
実話にもとづく愛と再生の物語『ビューティフル・ボーイ』、監督がシガー・ロスの音楽を起用した理由とは

 音楽ジャーナリストの父親デヴィッドと、息子ニックがそれぞれの視点から描いた2冊のベストセラー回顧録が原作の映画『ビューティフル・ボーイ』。
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 8年という長い歳月をかけてドラッグ依存を克服し、今やNetflix「13の理由」の脚本家として活躍する人物と、彼を支え続けた家族の物語だ。本作は『君の名前で僕を呼んで』の繊細な演技で世界中を魅了したティモシー・シャラメが出演することに加え、様々な音楽が映画を彩っていることで話題となっている。

 映画のタイトルにもなっているジョン・レノンの「ビューティフル・ボーイ」はもちろん、ニルヴァーナやモグワイの音楽を起用。中でも、日本版予告編にも起用されているシガー・ロスの音楽が、劇中で独特の存在感を放っている。ティモシー・シャラメ演じるニック・シェフが変化していくシーンで使われている「Svefn g englar」。メガホンをとったフェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン監督は、「次なる予測ができない音楽だから、なおさら衝撃的に響くんだ」と表現し、「シガー・ロスはうまくハマったよ。」とシーンと音楽の融合に手応えを感じているという。

 シガー・ロスと映像音楽の関係は深く、マット・デイモン&スカーレット・ヨハンソン共演の『幸せへのキセキ』でサントラをヨンシーが担当した他、トム・クルーズ主演の『バニラ・スカイ』、『ライフ・アクアティック』、『レヴェナント: 蘇えりし者』、『はじまりへの旅』など数多くの作品に起用されている。雄々しいヒーローが大活躍する超大作から、家族の絆を描く感動作まで、映画史に残る数々の名作に採用され、映画をより魅力的にみせるシガー・ロス。今年バンド結成25周年を迎える彼らの音楽が彩る『ビューティフル・ボーイ』は、4月12日公開。