【米ビルボード・ソング・チャート】ホールジーがアリアナを抑え首位に、ポスト・マローン&スウェイ・リー最高位3位をマーク
【米ビルボード・ソング・チャート】ホールジーがアリアナを抑え首位に、ポスト・マローン&スウェイ・リー最高位3位をマーク

 ホールジーの「ウィズアウト・ミー」が首位獲得を果たした、2019年1月12日付の米ビルボード・ソング・チャート。

 通算7週(非連続) のNo.1をマークした、アリアナ・グランデの「サンキュー、ネクスト」の下、3週間2位を維持していた「ウィズアウト・ミー」だが、前週の12位から4位に上昇したストリーミング(週間3,240万視聴)が好調だったこともあり、今週ようやく1位に到達することができた。しかし、6週連続で1位をキープしていたデジタル・ソング・チャートでは、39,000ダウンロードを記録したものの2位にダウンし、主要3チャートでの首位獲得はいずれも逃している。

 ホールジーは、フィーチャリング・アーティストとして参加したザ・チェインスモーカーズの「クローサー」(2016年)で、12週連続のNo.1を獲得を果たしているが、リード・アーティストとしては「ウィズアウト・ミー」が初の快挙となる。これまでの最高位は、2017年にリリースした「バッド・アット・ラブ」の5位で、TOP10入りは3曲目。なお、同曲が収録された2ndアルバム『ホープレス・ファウンテン・キングダム』は、アルバム・チャートでの首位獲得を果たしている。

 2010年代で複数の楽曲が首位獲得を果たした女性アーティストは、ホールジーで8人目。トップはリアーナの9曲で、続いてケイティ・ペリーの8曲、テイラー・スウィフトの5曲、アデルの4曲、カーディ・Bとケシャの3曲、ピンクとブリトニー・スピアーズの2曲がある。ホールジーが所属する<キャピトル・レコード>所属アーティストでは、2014年2月8日付チャートで1位に輝いた、ケイティ・ペリーの「ダーク・ホース」以来、5年ぶりのNo.1獲得となる。

 この曲のフックには、ジャスティン・ティンバーレイクの「クライ・ミー・ア・リヴァー」(2002年)がサンプリング・ソースとして起用されていて、間接的にはジャスティン、そしてソングライターのティンバランドにとっても、久々の首位獲得となった。この曲がリリースされた2002年には、エミネムが同名タイトルのシングル「ウィズアウト・ミー」を発売しているが、同曲は2位に留まり、惜しくも首位獲得を逃している。

 その「ウィズアウト・ミー」を上回る40,000ダウンロードを記録し、セールス・チャートでNo.1に到達したポスト・マローン&スウェイ・リーの「サンフラワー」は、前週の5位から3位にランクアップし、最高位を更新した。ポスト・マローンは4曲目、スワエ・リーは3曲目のTOP3入り。R&B/ヒップホップ・チャート、ラップ・チャートでも1位に上昇している。ポスト・マローンは、自身のシングル「ベター・ナウ」も、前週の23位から10位に急上昇し、再TOP10入りした。

 また、クリスマス・イブにサプライズ・リリースした新曲「Wow.」も、47位から13位にランクアップし、TOP10入り目前となっている。スウェイ・リーは、エリー・ゴールディング&ディプロとコラボした新曲「クロース・トゥ・ミー」を、前週の60位から33位に急上昇させている。

 「サンフラワー」は、2018年12月14日に全米公開されたアニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』からのリード・トラックで、年末に映画の売上が伸びたことや、日本時間1月7日に発表された【第76回ゴールデン・グローブ賞】で<アニメ作品賞>を受賞したことなど、今後もヒットが期待できそうだ。同サントラ盤も、今週のアルバム・チャートで前週の13位から5位に返り咲いている。

 今週のストリーミング・チャートで首位の座に就いたのは、トラヴィス・スコットの「シッコ・モード」。週間視聴回数は4,310万回で、登場22週目でようやく1位に到達した。前週1位だったマライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」はじめ、ホリデー・ソングがチャートから一斉に除外されたため、今週は各チャートでラックアップしている楽曲が多い。「恋人たちのクリスマス」は、前週に最高位となる3位まで上昇したものの、1位には到達しなかったが、今年の傾向からみると、来年のホリデー・シーズンでの首位獲得は十分あり得る。

 ホリデー・ウィークの終了と「ウィズアウト・ミー」のNo.1効果もあり、ホールジーが参加したベニー・ブランコの「イーストサイドwithホールジー&カリード」は、前週の21位から11位まで上昇。トリプル・コラボでは、グッチ・メイン、ブルーノ・マーズ&コダック・ブラックによる「ウェイク・アップ・イン・ザ・スカイ」も、18位から12位に再浮上している。

 前述の【第76回ゴールデン・グローブ賞】で<主題歌賞>を受賞した、レディー・ガガとブラッドリー・クーパーによる『アリー/スター誕生』の「シャロウ」は、前週の52位から29位までランクアップした。アワード効果を受けて、次週はTOP10に返り咲く可能性が高い。

Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、1月11日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「ウィズアウト・ミー」ホールジー
2位「サンキュー、ネクスト」アリアナ・グランデ
3位「サンフラワー」ポスト・マローン&スウェイ・リー
4位「シッコ・モード」トラヴィス・スコット
5位「ハイ・ホープス」パニック!アット・ザ・ディスコ
6位「ハピアー」マシュメロ&バスティル
7位「ガールズ・ライク・ユー」マルーン5 feat.カーディ・B
8位「ドリップ・トゥー・ハード」リル・ベイビー&ガンナ
9位「ZEZE」コダック・ブラックfeat.オフセット&トラヴィス・スコット
10位「ベター・ナウ」ポスト・マローン