WONK、豪華ゲストとともに2018年の集大成となる【WONK’s Playhouse】を開催 〈Billboard JAPAN〉|AERA dot. (アエラドット)

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WONK、豪華ゲストとともに2018年の集大成となる【WONK’s Playhouse】を開催

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WONK、豪華ゲストとともに2018年の集大成となる【WONK’s Playhouse】を開催

WONK、豪華ゲストとともに2018年の集大成となる【WONK’s Playhouse】を開催


 2018年12月3日、東京・恵比寿リキッドルームにてWONKのワンマンライブ【WONK’s Playhouse】が開催された。
WONKワンマンライブ その他画像

 2018年のWONKは、楽曲提供やリミックス、そして自身らが所属するレーベル“EPISTROPH”からの作品リリースなど様々な形で他アーティストと関わる活動が多い1年となった。そんなWONKが主役でありホストバンドという立ち位置で豪華ゲストを招いて行われた本公演は、自分たちの信じる音楽を追求することの不可欠さと、それこそが本当に音楽のあるべき姿であることを実証するかのような時間だった。

 開場時間になると、平日にもかかわらず早い時間から多くの人がフロアに集まり胸を躍らせていた。また会場では、WONKの長塚健斗(Vo) が監修した<EPISTROPH× REC COFFEE>によるオリジナルブレンドコーヒーパックの販売やコーヒーの提供も行われており、DJ・Kosuke HaradaによるEPISTROPHスペシャルミックス音源も封入されたコーヒーパックは即完売となっていた。さらにこの日は、フレグランス・アーティストの和泉侃とのコラボレーションにより、WONKをイメージしたフレグランスで会場内が満たされているという粋な演出も施されていた。

 荒田洸(Dr)の痛快なドラムソロからスタートし、江?文武(Key)、井上幹(Ba)、サポートメンバーの原 ゆうま(Gt)、安藤康平(Sax/Fl)と盤石のバンドが揃うと、「Midnight Cruise」で長塚健斗(Vo)が登場。序盤は、2017年9月にリリースされた『Castor』『Pollux』から「Mirror」「Promise」などが披露され、じっくりとWONKの音世界にオーディエンスを引き込んでいった。

 1組目のゲストとして呼び込まれたのはiri。今年2月にリリースされたiriのアルバム『JUICE』より、WONKがサウンド・プロデュースを務めた「Dramatic Love」が演奏されスモーキーな歌声が会場に染み渡っていく。続けて土岐麻子が登場し、土岐の最新アルバム収録曲でありWONKがリミックスを手掛けた「SUNNY SIDE」(2018年11月26日配信スタート)を披露。軽快で爽やかな土岐の歌声ではありながら、ビート感を持たせることで一味違う彼女の魅力も引き出されていた。

 MCでは、メンバー全員がレギュラー出演している『WONK RADIO』(InterFMにて毎週水曜OA中)の再現が繰り広げられ、軽妙なやり取りで会場の笑いを誘いつつ、メンバーの仲の良さが伝わってくる一幕も見られた。

 そこから「懐かしい曲を」と、ドラムソロの映える「Feelin'You(Y.N.K)」、幻想的なVJに思わず息を呑んだ「Fragile Ego」とヒップホップ色強めな楽曲が続いたかと思うと、3組目のゲストであるSweet WilliamとJinmenusagiが登場。2人が9月に発表した共作アルバム『la blanka』は“EPISTROPH”からリリースされたこともあり、レーベルとの関わりも深めたようだ。東京の夜の街を感じさせるVJが流れ、バンドアレンジが施された「so goo」にJinmenusagiの艶のある歌声が乗ると、ロマンチックでメロウな演奏に観客からは感嘆の声が聞こえた。そしてJinmenusagiと入れ替わるように唾奇がステージに立ち「Just Thing」「街から街」を披露。荒田が楽曲を提供したことなどもあり交流を持つWONKと唾奇だが、クラシックス感漂うジャジーなSweet WilliamのビートとWONKバンドが、唾奇の歌声とリリックをより際立たせ、その洗練され切ったステージングは身震いがするほどだった。

 そして、中盤にはバンド陣のセッションが展開。巧みなテクニックを出し合い会場を沸かせ、“5人目のWONK”とも呼ばれる安藤康平のSaxソロも見事に光る。熱気がぐんぐん上昇したところで登場したのは、荒田がライブでバンドマスターを務めるなどの共演経験もあるシンガー・ソングライターのMALIYA。ニューヨークを拠点に活動する気鋭バンド“The Love Experiment”とWONKとのコラボレーション曲「Baby Can’t You See」に続けて、WONK×MALIYAでカバーしたThe Internet「La Di Da」になだれ込むと、ダンス・グルーヴに皆が体を揺らし、MALIYAのハイトーンボイスには会場から大きな歓声が上がった。そして、立て続けにMONJOE(DATS/yahyel)が登場。DATSのRemixerをWONKが担当したことや、yahyelとの台湾2マンライブ公演を開催したことなどバンド同士の交流も深く、WONKリミックスによるDATS「Pin」では、原曲を大胆にアレンジしたファンキーなサウンドでフロアを躍らせた。その後は「Loyal Man's Logic」「Dance on the Water」と勢いのある曲が続き、「savior」を歌い終えた長塚が「この曲やると締まるなって感じがしますね。それにしても今のゾーン…疲れたねー!」と口にしていたが、序盤のしっとりした雰囲気からは一転、ライブは後半にかけてどんどんフロアの高揚感やグルーヴが増していった。

 後半戦に突入すると、「まだお呼びしていない方がいらっしゃいますね」と堀込泰行を迎える。柔和な鍵盤のイントロがスタートし、WONKがサウンド・ディレクションを担当したコラボレーション曲「Dependent Dreamers」を披露。そして荒田と井上がバンドで参加した「Destiny」では、ソリッドなバンドに乗せた長塚と堀込の声が絡み合い、江?がインタールードで「エイリアンズ」の1フレーズを弾く場面など互いの音楽への敬意が伝わり胸にぐっと込み上げてくるものがあった。

 本編のラストを「Small Things」で締めくくり、熱烈なアンコールを受けたWONKが再びステージに上がると、荒田が「せっかくだから普段言わないようなことも話していいですか」と切り出す。「日本だと、ブラック・ミュージックやジャズを昇華したバンドっていうのはまだそこまで受け入れられる土壌ができていないですよね。でも僕らは“EPISTROPH”を通して自分達が本当にかっこいいと思っている音楽を、J-POPと同じ土俵で同じように認知されるぐらい広めていきたいと思ってます。まだ市民権を得ている音楽ではないかもしれないけど、1番手じゃなく2番手でもいいから、少しずつ聴いてくれる人が増えて、末永く応援してもらえたら嬉しいです。」と熱い想いを語った。続けて長塚も「実は“EPISTROPH”を設立したのは去年の12月4日なので、日付が変わると2年目に突入します。また僕らの新しい一歩が始まるので、“EPISTROPH”にも是非注目してください」とメッセージを送った。そして最後は、映像作家/アニメーターの山田遼志によるアニメーション映像のMVとともに「Cyberspace Love」を演奏し、盛大なシングアロングで締めくくられ大団円を迎えた。

 2017年10月にはセロニアス・モンクへのトリビュート・アルバム『MONK’s Playhouse』をリリースしたWONK。今回の【WONK's Playhouse】というタイトルには“WONK”の音楽をきちんと届けたいという想いも込められていたのだろうか。ポップ・ミュージック~ヒップホップなど様々なシーンのアーティストが華を添えた今回のライブは、WONKの音楽活動の幅広さを振り返る2018年の集大成となっていたと同時に、彼らが今後日本だけに留まらず、世界の最先端の音楽シーンと呼応しながら飛躍していく世界基準のバンドなのだと確信させられた一夜だった。

Photo:Yuki Aizawa
Text:神人未稀

◎公演情報
【WONK's Playhouse】
2018年12月3日(月)
東京・恵比寿 リキッドルーム
OPEN 18:30 / START 19:30
出演:WONK
Guest:堀込泰行、唾奇、MONJOE、MALIYA、iri、土岐麻子、Sweet William、Jinmenusagi
後援:InterFM 897


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