6ix9ine(シックスナイン)、約2億円の保釈金を提示するも却下
6ix9ine(シックスナイン)、約2億円の保釈金を提示するも却下

 2018年11月18日に米ニューヨークで逮捕された米ラッパーの6ix9ine(シックスナイン)が、翌19日に行われた罪状認否手続きで最高で170万ドル(約1億9,170万円)の保釈金を提示したものの、保釈が認められなかったとコートハウス・ニュース・サービスが伝えている。

 米ニューヨーク南部地区の米連邦検事事務所によると、シックスナインはストリート・ギャング“Nine Trey Bloods”とのつながりから、さまざまなゆすり、銃器法違反、危険な武器使用による暴行、殺人の共謀などに関わったとして6件の罪に問われている。彼が有罪になれば終身刑、または最短でも32年の実刑となると検察側は話している。

 シックスナインの弁護士ランス・ラザーロは、公判が始まるまでの間彼が自由でいられるよう、保釈金を提示してパスポートの返納に同意したが、Henry Pitmaneven裁判官は、保釈すれば社会を脅かす恐れがあるとして許可しなかった。ラザーロ弁護士は21日の緊急審理で控訴する予定だ。

 ただ、シックスナインの保釈が認められなかったのは本人の身の安全のためという側面もあるようだ。弁護士のマイケル・ロングイヤーによると、シックスナインのかつての仲間が彼に危害を加えようと画策する内容の通信を連邦捜査局が傍受したことから、彼に保護を申し出たが断られ、しばらく様子を見ていたもののやはり命の危険があると判断して逮捕に踏み切ったそうだ。事件が起きれば一般人も巻き込まれる恐れがあり、彼が米ニューヨーク州から出て米コネチカット州のカジノへ行くつもりであることが判明したのが逮捕のきっかけだった。

 法廷でジェフリー・S・バーマン弁護士は、シックスナインとギャングについて、「堂々と暴力行為を犯し、ニューヨーク・シティに大損害を与えた」と非難し、「他人の安全を一切顧みず、このギャングのメンバーたちは強盗や発砲事件に関与し、中には混雑したバークレイズ・センター内での発砲や、第三者が打たれた発砲事件も含まれていた。国土安全保障省(HSI)、アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局(ATF)、そしてニューヨーク市警察(NYPD)の類いまれな努力のおかげで、被告人たちは連邦裁判所で公正な裁きが下ることになった」と述べた。

 TMZによると、シックスナインは現在米ニューヨーク・ブルックリンのメトロポリタン拘置所の一般エリアに収容されており、米司法省関係者がこの連邦刑務所について“非常に凶暴な”囚人が収監されている“厳しいことで悪名高い”場所であるとコメントしている。