【深ヨミ】嵐『夏疾風』シングルセールスの地方への影響を検証する

Billboard JAPAN

 
グラフ画像

 8月6日付Billboard JAPAN週間“Top Singles Sales”で嵐『夏疾風』が492,298枚を売り上げ1位を獲得した。(集計期間2018年7月23日~2018年7月29日)

 本作は前作『Find The Answer』から約5か月ぶりにリリースされた55枚目のシングルで、ゆずの北川悠仁が作詞作曲を担当した。また、2018年に全国高等学校野球選手権大会が100回目を迎えることを記念し、ABC夏の高校野球応援ソングとして制作され、『熱闘甲子園』のテーマソングとしての使用も決定している。

 まず、『夏疾風』に注目し、SoundScan Japanのセールスデータから、『夏疾風』発売週の期間(18年30週:集計期間2018年7月23日~2018年7月29日)内の地域別の販売数の割合を調査した。[かっこ内は2018年に入ってから30週まで(集計期間2018年1月1日~2018年7月29日)の全シングルの地域別の販売数の割合]

北海道 5.62% (3.35%)
東北 5.81% (5.1%)
関東 38.39% (48.27%)
甲信越 4.04% (2.41%)
北陸 2.37% (1.51%)
中部 12.73% (13.23%)
近畿 15.28% (14.86%)
中国 4.92% (3.84%)
四国 2.62% (1.57%)
九州 8.24% (5.86%)

 全タイトルと比較すると関東・中部以外の全地方で大きく販売割合が上がっているのがわかる。近年の店舗でのシングルセールスは大都市の大型店舗でのイベント等による集中販売がセールス枚数を伸ばす一つの手段となっており、地域別で見ると関東・近畿・中部に集中する傾向にある。しかし本作においてはその法則は当てはまらず、むしろ、地方が販売の割合を増やす傾向が見てとれる。

 ここで更に『夏疾風』の市場全体への影響を調査するために、同一集計期間18年30週(集計期間2018年7月23日~2018年7月29日)の全シングルの地域別の販売比率を調査してみた。[かっこ内は同様に2018年の1週から30週まで(集計期間2018年1月1日~2018年7月29日)の全シングルの地域別の販売数の割合]

北海道 4.29% (3.35%)
東北 5.52% (5.1%)
関東 45.64% (48.27%)
甲信越 2.99% (2.41%)
北陸 1.9% (1.51%)
中部 11.81% (13.23%)
近畿 15.49% (14.86%)
中国 3.96% (3.84%)
四国 1.98% (1.57%)
九州 6.42% (5.86%)

 やはり関東と中部以外の販売比率の上昇が見て取れる。これらのデータを可視化したのが表1:http://www.billboard-japan.com/d_news/image/66164/2であり、関東・近畿・中部以外の地方の2018年30週の全シングル販売比率(黄色)が『夏疾風』(青)に引っ張られるように上昇している。これは、嵐のCD発売週に、地方のCD販売が大きく押し上げられている事を意味している。また、関東については他の地方が伸びた結果、比率が減少しているに過ぎず、前週比では169%と大幅に販売数を伸ばしている。(全国店舗販売合計では前週比237%)

 ここでは1週間のシングルCD全体の地方の売り上げを押し上げているデータを提示したが、地方のCD販売店舗は家電や書籍・レンタル等との兼業店や、自動車を止められるモールにある場合も多く、嵐のCDを買うためにそれらの店舗に足を運ぶことにより、他業種までを活性化させている事が予想される。今後も嵐の更なる活躍に期待したい。

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