Spotifyがヘイトに関する新たな規定を実施 R.ケリーやXXXTentacionの楽曲をプレイリストから削除
Spotifyがヘイトに関する新たな規定を実施 R.ケリーやXXXTentacionの楽曲をプレイリストから削除

 2018年5月10日から実施されたSpotifyの新たなヘイト・コンテンツ/ヘイト的行為に関する規定に基づき、R.ケリーの楽曲、XXXTentacion(エックスエックスエックステンタシオン)の「SAD!」などが公式プレイリストから排除された。楽曲を引き続きサービスで聴くことはできるが、同社のプレイリストには上がらなくなった。

 Spotifyは声明で、「我々はアーティストやクリエイターの言動によってコンテンツを検閲することはしないが、プログラムの選定に関する編集的な決定には我々の価値観を反映させたい」と述べ、「もしアーティストやクリエイターが特に有害で差別的な行為を犯した場合、我々がその人物とどう協力し、支援するかに影響がでるかもしれない」と説明している。

 5月9日の時点でXXXTentacionの「SAD!」は、約950万人がフォローするSpotifyの主力プレイリストRapCaviarで8位だったが、翌10日には消えていた。米ビルボードが関係者に確認したところ、XXXTentacionの楽曲は新しいガイドラインに基づいてプレイリストから排除されたとのことだ。

 Spotifyの新規定にはヘイト・コンテンツとヘイト的行為の2項目があり、楽曲がヘイト・コンテンツと見なされた場合は楽曲そのものがサービスから排除される為、Spotifyでまだ聴くことができるR.ケリーとXXXTentacionはヘイト的行為の条件に接触したものと見られる。R.ケリーは複数の女性への性的暴行が告発されており、XXXTentacionは暴行、不法監禁、証人買収などの罪に問われている。それぞれが疑惑を否定している。

 Spotifyの担当者はR.ケリーの楽曲をプレイリストから排除したことは認めたが、編集的な決定に関してそれ以上のコメントは控えた。

 他のアーティストが影響を受けているかは現時点で不明だが、報道を受けてXXXTentacionの代理人は米ビルボードに対し、「コメントはしないが、質問がある。Spotifyはこれら全てのアーティストもプレイリストから排除するのか」と問いかけ、キッスのジーン・シモンズ、デヴィッド・ボウイ、ジェームス・ブラウン、シール、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジ、バックストリート・ボーイズのニック・カーター、リアル・エステート、マイケル・ジャクソン、マイルス・デイビス、6ix9ine、ネリー、ミゲル、ファボラス、ドクター・ドレーなどの性的嫌がらせや暴行などの疑惑が持たれているアーティストたちをリストアップした。