「アクセレレイトfeat.タイ・ダラー・サイン&2チェインズ」クリスティーナ・アギレラ(Song Review) 〈Billboard JAPAN〉|AERA dot. (アエラドット)

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「アクセレレイトfeat.タイ・ダラー・サイン&2チェインズ」クリスティーナ・アギレラ(Song Review)

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「アクセレレイトfeat.タイ・ダラー・サイン&2チェインズ」クリスティーナ・アギレラ(Song Review)

「アクセレレイトfeat.タイ・ダラー・サイン&2チェインズ」クリスティーナ・アギレラ(Song Review)


 クリスティーナ・アギレラの新曲「アクセレレイトfeat.タイ・ダラー・サイン&2チェインズ」は、早くも賛否が分かれている。この曲は、2012年11月にリリースした『ロータス』から5年半振り、通算8作目のスタジオ・アルバム『リベレーション』からの先行シングルで、アルバムは来月6月15日に発売されることが明らかになった。

 シングルとしては、全米・全英チャートで最高4位をマークした、ア・グレイト・ビッグ・ワールドとのデュエット曲「セイ・サムシング」(2013年)以来で、この5年間、アギレラがどういった形でカムバックするか待ち続けたファンも多いはず。それだけに、“らしくない”サウンドに「斬新だ!」と絶賛するファンもいれば、「彼女には全く合っていない」と批評するリスナーも多い。

 プロデュースは、自身も大ファンだと公言しているカニエ・ウェストによるもの。その他、ビヨンセ、ザ・ウィークエンド他、トップ・アーティストを多数手がけるマイク・ディーンから、トラヴィス・スコット、グッチ・メインなど現在のヒップホップ・シーンを代表するラッパーのヒット曲を担当したHonorable C.N.O.T.E、カニエとドレイクのコラボ・ソング「グロウ」等を制作した、米カリフォルニアの女性シンガーソングライター=イルジー・ジューバー、2016年にリリースしたカニエのアルバム『ザ・ライフ・オブ・パブロ』をプロデュースしたチャーリー・ヒート等、そうそうたる面々が制作に参加。

 これらのメンバーからもお分かりの通り、ヒップホップ~トラップをベースとした楽曲で、早口で言葉を繋いでいくラップ調のフレーズも登場する。エフェクトをかけたボーカル、最先端のシンセ・サウンドなど、流行もしっかり取り入れているが、色んな味がごっちゃになり過ぎて、どこが“メイン”(というか聴かせどころ)なのか、イマイチよくわからない。タイ・ダラー・サインと掛け合うヴァースからキャッチーなサビへの展開はまだしも、2チェインズのラップ・パートは、イマイチ活かしきれていない気がする。

 同日に公開されたミュージック・ビデオも同様に、家着のようなラフなスタイルで這いつくばったり、ミルクをすっぴんで舐めるシーンがあったり、全盛期のケシャのような、シルバーラメを光らせる唇で下品に舐めまわすショットなど、とっ散らかっている感否めず。曲も映像も作品としては悪くはないんだけど、アギレラの作品としては……後者の「全く合っていない」という意見も、分からないではない。今さらセクシー路線を強調する必要もないだろうし。

 挑戦的、意欲作。そもそもポップ・シンガーなんだから何をやっても自由だし、同じようなことをやっても今度は「進歩がない」なんて叩かれてしまうワケだが、現段階では最後のNo.1ヒットとなったマルーン5の「ムーブス・ライク・ジャガー」(2011年)や、前述のバラード曲「セイ・サムシング」のような、正統派を貫いても良かった気がする。ラテン・ブームが再来しているワケだし、自身初のNo.1ヒット「ジニー・イン・ア・ボトル」(1999年)のようなポップ・ソングに回帰しても良かったのにねぇ。

 来月リリースされる新作『リベレーション』には、アギレラに匹敵する歌唱力を誇るデミ・ロヴァートや、ジャマイカのレゲエ・シンガー=シェンシアといった女性シンガーも参加する予定。どちらかというと、フロア向けのアルバムになるのだろうか。



Text: 本家 一成

◎リリース情報
「アクセレレイトfeat.タイ・ダラー・サイン&2チェインズ」
クリスティーナ・アギレラ
2018/3/3 RELEASE


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