【米ビルボード・ソング・チャート】カミラ・カベロ自身初のNo.1、デュア・リパ初TOP10入り
【米ビルボード・ソング・チャート】カミラ・カベロ自身初のNo.1、デュア・リパ初TOP10入り

 「ハヴァナfeat.ヤング・サグ」が登場23週目でNo.1に輝いた、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 2017年9月8日にリリースされた同曲、発売当初は上位にランクインしなかったが、10月24日に公開されたミュージック・ビデオと、11月12日にリリースされたダディー・ヤンキー参加のリミックスでブレイクし、7週間の2位を獲得した後、首位に到達した。登場23週目の1位獲得は、シーアの「チープ・スリルズfeat.ショーン・ポール」(2016年)と並ぶ記録で、女性ソロ・アーティストとしては歴代1位タイとなる。

 「ハヴァナ」が首位を獲得した理由としては、今週のアルバム・チャートで初登場1位に輝いたデビュー・アルバム『カミラ』のリリース・プロモーション効果が大きい。アルバムのポイントにストリーミングが加算されるようになってからは、アルバムの発売週に先行シングルや収録曲がランクアップするケースが多く、特にストリーミングの強いヒップホップ~R&B系のアーティストは、シングルの順位も大きく上がる傾向にある。「ハヴァナ」が収録されたアルバム『カミラ』の初動ユニット数は119,000で、アルバムの純粋な売上が65,000枚、ストリーミングによるポイントが54,000だった。

 前述にもあるように、アルバムがNo.1デビューした週に先行シングルも1位を獲得するケースは多く、2016年ではドレイクの「ワン・ダンス」とアルバム『ヴューズ』、昨年は年間1位を獲得したエド・シーランの「シェイプ・オブ・ユー」とアルバム『÷(ディバイド)』などが2冠を達成したが、そのアーティストにとって初のシングルとアルバムNo.1を同時に達成したのは、2003年7月12付で首位デビューを果たした、ビヨンセの1stアルバム『デンジャラスリィ・イン・ラヴ』と、先行シングル「クレイジー・イン・ラヴfeat.ジェイ・Z」以来、およそ15年振りの快挙。

 本作『カミラ』からの2ndシングルとして1月9日にリリースされた「ネヴァー・ビー・ザ・セイム」も、アルバムのリリース効果により先週の65位から30位に急上昇した。同曲はまだミュージック・ビデオが制作されていないため、「ハヴァナ」同様にビデオが公開されれば、上位にランクアップする可能性も高い。

 今週のソング・チャートは、1位を獲得したカミラ・カベロの他にも、女性アーティストの活躍が目覚ましかった。

 ホールジーの「バッド・アット・ラブ」は、先週の7位から5位に上昇し、自身のシングル曲としては最高位を更新した(ザ・チェインスモーカーズの「クローサーfeat.ホールジー」は1位を獲得)。それから、全米チャートでは意外にも自身初のTOP10入りを果たした、デュア・リパの「ニュー・ルールズ」が8位にランクイン。ミュージック・ビデオが公開されたことでストリーミングが上昇した、テイラー・スウィフトの「エンド・ゲームfeat.エドー・シーラン&フューチャー」は先週の36位から18位にランクアップし、TOP10入りも目前となっている。テイラーと同時期にデビューした、カントリー・シンガーのキャリー・アンダーウッドも、新曲「ザ・チャンピオンfeat.リュダクリス」を47位に送りこんでいる。

 また、リル・パンプの「グッチ・ギャング」(11位)を筆頭に、先週の19位から13位に上昇したシックスナインの「ガンモ」や、続く14位にランクインしているNFの「レット・ユー・ダウン」など、若手ラッパーたちの勢いも凄い。日本や韓国では、次から次に新しいアイドル・グループが続々とデビューし、入れ替わっていくが、全米ではこうして若手ラッパーたちが1曲ヒットさせては消え、また新しいラッパーが登場するというサイクルを繰り返している。

Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、1月24日22時以降予定となります。

◎【Hot100】トップ10
1位「ハヴァナfeat.ヤング・サグ」カミラ・カベロ
2位「パーフェクト」エド・シーラン
3位「ロックスターfeat.21サヴェージ」ポスト・マローン
4位「フィネスfeat.カーディ・B」ブルーノ・マーズ
5位「バッド・アット・ラブ」ホールジー
6位「サンダー」イマジン・ドラゴンズ
7位「ノー・リミットfeat.エイサップ・ロッキー&カーディ・B」Gイージー
8位「ニュー・ルールズ」デュア・リパ
9位「トゥー・グッド・アット・グッバイズ~さよならに慣れすぎて」サム・スミス
10位「モータースポーツ」ミーゴズ、ニッキー・ミナージュ&カーディ・B