【ビルボード年間】星野源がアーティスト・オブ・ザ・イヤー2017に、デジタルとフィジカルの衝突
【ビルボード年間】星野源がアーティスト・オブ・ザ・イヤー2017に、デジタルとフィジカルの衝突

 総合ソング・チャートと、総合アルバム・チャートのポイントを合算したアーティストランキング【Top Artist】で2017年は星野源が首位を獲得した。

 本ランキングは、【HOT100】と【HOT ALBUMS】の各週の全順位から、アーティスト名でポイントを紐づけ、価格差を考慮して【HOT ALBUMS】で獲得したポイントを1.5倍して合算。

 総合首位となった星野源は、「恋」「Family Song」「SUN」などのポイントに加え、アルバム『YELLOW DANCER』も年間26位と気を吐き、ラジオ1位など全ての指標で上位となり、総合首位を獲得した。同じように欅坂46、TWICE、乃木坂46と、フィジカルはもちろん、デジタルでも高ポイントをマークしたアーティストが続く。特に目を引くのは、総合5位のMr.Childrenと同9位の安室奈美恵だ。年間アルバムランキングで、ミスチルはダウンロード1位、安室奈美恵はフィジカルで1位となっており、安室奈美恵『Finally』は実質1ヵ月で年間1位となる驚くべきジャンプ・アップを見せた。ただし、『Finally』はデジタル解禁されておらず、ここに、国内プレイヤーの感じている、フィジカルの底堅さとデジタルマーケットへの逡巡を見て取ることができる。

 当ランキングのトップ20をみると、HOT100とHOT ALBUMSで10位以内に入ったアーティストがちょうど10組ずつで、重複するアーティストは、Mr.Children、AKB48、ONE OK ROCK、RADWIMPS、米津玄師の5組。それらは皆(一部限定的とはいえ)ダウンロード解禁済で、ストリーミング未解禁なのは米津玄師のみ。ここからもデジタル解禁は自然な流れとも言うこともできるが、まさにダウンロードとストリーミングを前に、新たな舵を切ろうとするプレイヤーの姿勢を見ることもできるだろう。冒頭で述べた通り、フィジカル・セールスが牽引するアーティストが上位にも多く、翌年以降で"潮目"が変わるのか、半期ごとに発表する当ランキングにもぜひご注目頂きたい。

◎【Billboard JAPAN Top Artist】
1位 星野源
2位 欅坂46
3位 TWICE
4位 乃木坂46
5位 Mr.Children
6位 AKB48
7位 ONE OK ROCK
8位 RADWIMPS
9位 安室奈美恵
10位 米津玄師
11位 嵐
12位 back number
13位 SMAP
14位 三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE
15位 AAA
16位 西野カナ
17位 エド・シーラン
18位 ブルーノ・マーズ
19位 関ジャニ∞[エイト]
20位 BTS(防弾少年団)