映画『新世紀、パリ・オペラ座』より緊迫の記者会見シーンが一部公開
映画『新世紀、パリ・オペラ座』より緊迫の記者会見シーンが一部公開

 フランス本国ではパリ・オペラ座に関するドキュメンタリー映画史上No.1の動員を記録した映画『新世紀、パリ・オペラ座』の本編映像(https://youtu.be/Un_FiGhF2vk)が一部解禁された。
映画『新世紀、パリ・オペラ座』画像(全6枚)

 フランスが誇る、約350年の歴史をもつ芸術の殿堂、パリ・オペラ座。波乱に満ちた時代の転換期に立たされながらも、世界最高のパフォーマンスを観客に届け続けるために美しく奮闘するその姿を、劇場の聖域に入ることが許されたカメラが鮮やかに映し出す。

 解禁された一部映像には、ナタリー・ポートマンにアカデミー賞主演女優賞をもたらした「ブラック・スワン」(10)に振付師・アドバイザーとして参加し、それをきっかけにナタリー・ポートマンと結婚、本人も2014年にパリ・オペラ座で史上最年少の芸術監督に任命されたことで一躍時の人となったバンジャマン・ミルピエが、その芸術監督を辞任する発表会見の様子が映し出される。会見に同席するのは、現代屈指の劇場支配人として知られ、ミルピエと同じく2014年からこのパリ・オペラ座の総裁を務めるステファン・リスナーと、2015年に引退するまで華麗なエトワールとして活躍し絶大な人気を誇り、ミルピエの後任として新しく芸術監督を務めることになったオレリー・デュポンである。世間の関心の的であった3人が会見に臨むために一堂に会す姿は必見だ。

 かねてから団員たちとの不和・亀裂が噂され、総裁であるリスナー氏との不仲説もフランスのマスコミに取り沙汰されてきたミルピエがついに辞任を決意、リスナー総裁と共に会見を開くとあって、フランス中のマスコミが騒ぎ立て、会見に押し寄せた。ガルニエ宮の華やかな雰囲気の中で行われた会見だが、その華やかさに反して、会見場はマスコミが埋め尽くし、非常に緊迫した空気が漂う。そして会見に臨む3人を無数のカメラがとらえ、多くのシャッターがきられる様子がうかがえる映像は非常にスキャンダラスだ。3人の一挙手一投足に、その場にいる人々の視線が注がれていた。会見が始まると、リスナー総裁がミルピエ辞任の経緯を淡々と話し始めるが、記者たちは、矢継ぎ早に「ウワサは本当なのか」「真実はどうなのか」と質問を投げかけてくる。そんな記者たちをリスナー総裁は「バンジャマン・ミルピエの辞任について答えるのは私だ。ウワサは関係ない。」と一蹴する様子が映されている。それでも囲み会見で、記者たちはリスナー総裁に詰めよる。「真相はどうなのか」と。

 この会見直前に、リスナー総裁とミルピエ間で交わされた貴重な電話の様子や、会見後にミルピエが共に舞台を作りあげてきた団員たちに語ったこととは。会見だけでは到底わからない、リアルな彼らの姿が本編には映しだされている。映画『新世紀、パリ・オペラ座』は、12月9日より、Bunkamuraル・シネマほか全国にて順次公開。