ノエル・ギャラガー、最新作/カニエの影響/エド・シーラン/ギター・バンドを語る
ノエル・ギャラガー、最新作/カニエの影響/エド・シーラン/ギター・バンドを語る

 元オアシスのノエル・ギャラガーによるソロ・プロジェクト、ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズの約2年ぶりのニュー・アルバム『フー・ビルト・ザ・ムーン?』が2017年11月22日にリリースされた。

 50歳になった彼のソロ以降の最高傑作と評されているこのアルバムは、得意の英国ロック・アンセムをベースに、フレンチ・ポップ、ヒップホップ、アンビエント・サウンドなど様々な要素を取り入れた、これまでになく実験的な作品だ。例えば最近、アルバム収録曲「シー・トート・ミー・ハウ・トゥ・フライ」をパフォーマンスした際、サウンド・エフェクトとして女性がハサミをチョキチョキとビートに乗せて鳴らしていたのだが、「今まで見てきた中で一番良かった」とノエルはコメントしている。

 そんな彼が米ビルボードとのインタビューに応じ、新たな方向性、カニエ・ウェストの影響、そしてリアムの最新作についてコメントした。

◎本作では、(『オーシャンズ』シリーズの)サントラで有名なプロデューサーのデヴィッド・ホルムズとコラボされていますが、彼はどんなことを提示してくれましたか?

 俺に違うことを試してみるよう促してくれた。デヴィッドは楽器が弾けなくて、得意なのはバイブス。俺が得意なのは楽曲。俺が以前書いた曲と同じようなサウンドは全て却下された。素晴らしい仕事の仕方だった。

◎1曲目の「フォート・ノックス」はカニエ・ウェストにインスパイアされたそうですが?

 カニエが「フェイド」を出した日、スタジオにいたんだ。「なんだこれ、すげーな」ってみんなで言い合って、そこから彼の曲「パワー」について話し始めたんだ。「ああいうのをやろうぜ」ってことになった。(アルバムの)多くの曲がそうやってスタートした。

◎弟のリアムも自分のアルバム『As You Were』を最近出しましたが……。

 ちょっと待て。今“自分のアルバム”って言った?あれの所有権なんて主張できないんじゃないの。あいつが書いたわけじゃないだろう?

◎彼はプロモーションの際によくあなたのことを話しています。

 あのさ、俺はここで自分の思った通りに行動してるだろ?あいつは向こうにいる。そしてあいつも俺の思った通りに行動してる。あいつは自分のアルバムを宣伝すると同時に俺のもしてくれている。だからあいつにはすごく感謝してるよ。

◎彼のアルバムは聴きましたか?

 「ウォール・オブ・グラス」と、アデルが月経前のに絞め殺されてるみたいに聞こえるやつは聴いたよ。タイトルは分からない。

◎オアシスみたいにヒットするギター・バンドは今後現れると思いますか?

 ギターに関しては、近頃のバンドマンは着用してるだけで弾いてないね。なのにみんな「ロックンロールはどうした?」とか言う。全然セクシーじゃないし。ザ・ローリング・ストーンズはセクシーだっただろう?オアシスだって多少は粋だったよ、分かるだろう?

◎ギターを弾きながら歌うショーン・メンデスやエド・シーランはどう思いますか?

 ショーン・メンデスは知らない。エド・シーランに関しては複雑なんだ。あいつの音楽は好きじゃないけれど、人としては好きなんだ。あいつはいいやつなんだよ。でもあのループペダルのアコースティック・スタイルはジャズとかみたいだ。まあでも余計なものを分解してみて、いい曲が残ればいい曲なんだよ。