柏木由紀&渡辺麻友/田村芽実(元アンジュルム)ら13組参加『阿久悠リスペクト・アルバム』メイキング映像も
柏木由紀&渡辺麻友/田村芽実(元アンジュルム)ら13組参加『阿久悠リスペクト・アルバム』メイキング映像も

 作詞家・阿久悠をリスペクトする豪華アーティストが参加したトリビュートアルバム『地球の男にあきたところよ~阿久悠リスペクト・アルバム』が、2017年11月15日にリリースされる。

 2017年に没後10年(8月1日)、作詞家50年(11月5日)、生誕80年(2月7日)のトリプルメモリアルイヤーを迎えた阿久悠は、生涯5,000曲以上の作詞を手がけ、シングル総売上枚数6,800万枚、日本レコード大賞を5度受賞という超人的な活躍を遂げた昭和のレジェンドの1人。日本テレビ系『24時間テレビ』ではドラマスペシャル『時代をつくった男 阿久悠物語』(主演:亀梨和也)が放送され、25.6%という高視聴率を記録するなど、世代を超え、再評価の機運が高まっている。

 トリビュートアルバムには、11篇のカヴァーと2篇の新曲の計13曲を収録。参加アーティストは、リリー・フランキー、柏木由紀&渡辺麻友(AKB48)、福山雅治、新妻聖子、クレイジーケンバンド、徳永英明、田村芽実(元アンジュルム)、曽我部恵一(サニーデイ・サービス)、斉藤和義、浜田真理子、玉置浩二、森進一、林部智史。世代もジャンルも超えた今を代表するアーティストたちが、それぞれのリスペクトの想いを込めて、名曲に新たな息を吹き込んでいる(福山雅治、徳永英明、玉置浩二、森進一は既存の音源を再録)となる。

 2篇の新曲は、このたび発見された数百に及ぶ阿久悠の未発表詞から選ばれた2篇の詞をレコーディングさしたもの。CDのオープニングを飾る「いずこ~ふたたび歌を空に翔ばそう」は、リリー・フランキーによる朗読。大ヒット曲を連発した1970年代から80年代に時代が移り、ウォークマンが普及した世の中を「歌が空を飛ばなくなった」と表現していた阿久悠の想いが込められた作品を、16歳の天才ピアニスト奥田弦のピアノに乗せて、21世紀のこの空に飛翔させている。

 そして、アルバムのラスト、2016年のデビュー曲「あいたい」がロングセールスを続けて注目された実力派シンガー林部智史が歌う「この街」は、吉田拓郎が阿久悠の未発表詞に作曲した注目のナンバー。吉田が阿久とタッグを組むのは、1978年に石野真子に提供した「狼なんか怖くない」や「わたしの首領(ドン)」以来、約40年ぶりのこと。「人間は夢みて生きるもの」という阿久悠が生涯持ち続けたであろう希望のメッセージに、これぞ“拓郎節”といいたくなる人間味にあふれるキャッチーなメロディーが付き、名曲が誕生した。

 生産限定盤には、全184ページにも及ぶ豪華別冊BOOKが付属。その内容は、阿久悠とともに時代を併走したパートナーである作曲家・ディレクターからの貴重な証言をまとめたインタビュー集。小林亜星、大野克夫、森田公一の作曲家3氏と、作詞家デビュー「朝まで待てない」(ザ・モップス)のディレクター武田京子、沢田研二の一連のヒット曲を手がけた木崎賢治へのロング・インタビューが掲載されている。

 また、アルバムの制作ノートとして各収録曲の解説と、“地球の男にあきたところよ”というタイトルナンバーでもある「UFO」をカヴァーした柏木由紀&渡辺麻友(AKB48)へのレコーディング直後のインタビューも収録。さらに、1997年に通販限定で発売された、作詞家30年記念のCD14枚組BOX『移りゆく時代 唇に詩 阿久悠大全集』の別冊解説書に掲載された4万字に及ぶ阿久悠自身へのロング・インタビュー(文・構成:北沢夏音)も再録された。

 なお、阿久悠メモリアルイヤーを記念して、11月17日、18日の2日間、東京国際フォーラム(ホールA)にて、阿久悠リスペクトコンサートが行われる。阿久悠と同じ時代を生きたレジェンド歌手から、阿久悠をリスペクトする世代の若手まで、2日間で述べ27組のアーティストが出演し、50曲以上の阿久悠作品が歌われる注目の公演。チケットは発売中。

◎メイキング映像(コメントあり)
●リリー・フランキー/いずこ~ふたたび歌を空に翔ばそう
https://youtu.be/KlSDdwvBTyg
●柏木由紀&渡辺麻友(AKB48)/UFO
https://youtu.be/rWSzZl6dLPo
●田村芽実/ロマンス
https://youtu.be/bYoHHM0EQ8o
●林部智史/この街
https://youtu.be/P1npoSudsqE

◎参加アーティストからのコメント(収録曲順)
<リリー・フランキー>
阿久悠さんの未発表の詞が朗読できて本当に光栄に思います。
歌謡曲が、カッコよく、文学的で、楽しいものだと教えてくれたのが阿久悠さんです。
これからも、阿久さんの歌はずっと歌い継がれていくと思いますが、こうして、まだメロディーのついていない言葉が出てきたのは、阿久さんがまだどこかで本当は創作されていて、それをこっそり出してきたような、そんな気がして、すごくうれしい気持ちになりました。

<奥田 弦(BGM作曲・ピアノ)>
阿久悠さんの詞が頭の中に入った瞬間にメロディーラインが浮かんできて、歌詞ひとつでこんなに訴えられるんだということに感動しました。リリーさんが歌うように詞を読み上げ、それにあわせて演奏していくことが、よい体験になったと思います。

<柏木由紀&渡辺麻友(AKB48)>
2人で本当に息をぴったり合わせようと、心を通わせながら猛練習しました。ピンク・レディーさんの「UFO」をリスペクトしつつ、どこかに私たちらしさが散りばめられていると思うので、恐縮ではありますが、比べて聴いていただけると光栄です。

<新妻聖子>
「ジョニィが来たなら伝えてよ 2時間待ってたと」
こんな斬新な歌い出しはなかなかありません。
いかようにも物語を想像できる設定の豊かさ。
歌詞が十分に語ってくれるので、私はその流れに身を任せてレコーディングをさせて頂きました。

<徳永英明>
女性アーティストの名曲をカヴァーさせて頂いたVOCALISTシリーズの中で、「あの鐘を鳴らすのはあなた」の希望に満ちた歌詞とメロディーはまさに名曲。
残念ながら、阿久悠さんとは直接お会いしたことはないのですが、今回トリビュート・アルバムに選曲して頂き、光栄でした。

<田村芽実>
「ロマンス」の歌詞には、強い女性でありながらも弱い部分が見え隠れする、そんな女性の感情が表現されていて、とても魅力的だなと感じました。
歌を通して時代を変えようとされていた阿久悠さんの世界、そして、平成版の「ロマンス」を感じていただけたらうれしいです。

<曽我部恵一(サニーデイ・サービス)>
阿久悠さんの歌詞で印象的なのは、ピンク・レディーのもの。
物心ついたばかりの心にもそのアナーキーさは届いた。
音楽の自由さ、好き勝手さを知った初めてだっただろう。
今回「青春挽歌」を歌わせていただき、決められた字数などの制限の中、精神を遠く高く飛ばすための実験性に溢れていることに気づいた。
それと、口に乗ったときの気持ち良さ。
これがなければ、どんな実験性も意味はない。

<浜田真理子>
「舟唄」はポルトガルのファドをイメージして歌いたい。
そのことを久保田麻琴さんに伝えたら、バイオリンの喜多直毅さんと12弦ギターの笹久保伸さん、そしてベースの加瀬達さんを誘ってくださいました。
録音を終えた時、喜多さんが「この店に行ってみたいですね」と言いました。
それは北国にあるかもしれないし、日本海側にあるような気もするし、外国かもしれない。どこにでもあるようでどこにもない。
そんな幻の酒場を歌った歌なのかもしれません。

<林部智史>
未発表の詞「この街」は曲が出来上がる前に読ませていただきました。率直に素敵な詞だと思いました。いつの時代も人間という存在は儚く、
それでいて尊い存在なんだなと感じました。
阿久悠さんの伝えたいメッセージが、吉田拓郎さんの創る曲の世界観と合わさった時、まるで元からあったかのような、素敵な曲になりました。
実際にレコーディングにも拓郎さんに来ていただき、歌い方のアドバイスなどをしていただきました。
これからの歌手人生の中でも、このような機会はまず経験できないことだと思います。
「この街」のメッセージを、僕が伝えていけるように、歌手として成長できたらと思います。

◎リリース情報
アルバム『地球の男にあきたところよ ~阿久悠リスペクト・アルバム』
2017/11/15 RELEASE
<生産限定盤 (CD+別冊BOOK) >VIZL-1253 / 4,167円(tax out.) 
<通常盤 (CD) >VICL-64860 / 3,000円(tax out.)

【CD収録内容】
01. いずこ~ふたたび歌を空に翔ばそう / リリー・フランキー(未発表詞・朗読)
(BGM「空色の歌」作曲:奥田 弦 ピアノ:奥田 弦)
02. UFO / 柏木由紀&渡辺麻友(AKB48)(オリジナル:ピンク・レディー)
(作曲:都倉俊一 編曲:上杉洋史)
03. 勝手にしやがれ / 福山雅治【既存音源】(オリジナル:沢田研二)
(作曲:大野克夫 編曲:井上 鑑)
04. ジョニィへの伝言 / 新妻聖子(オリジナル:ペドロ&カプリシャス)
(作曲:都倉俊一 編曲:五十嵐宏治)
05. また逢う日まで / クレイジーケンバンド [NHKスタジオLIVE](オリジナル:尾崎紀世彦)
(作曲:筒美京平 編曲:クレイジーケンバンド)
06. あの鐘を鳴らすのはあなた / 徳永英明【既存音源】(オリジナル:和田アキ子)
(作曲:森田公一 編曲:坂本昌之)
07. ロマンス / 田村芽実(オリジナル:岩崎宏美)
(作曲:筒美京平 編曲:Asu)
08. 青春挽歌 / 曽我部恵一(オリジナル:かまやつひろし)
(作曲:筒美京平 編曲:曽我部恵一)
09. たそがれマイ・ラブ / 斉藤和義(オリジナル:大橋純子)
(作曲:筒美京平 編曲:斉藤和義、崩場将夫、山口寛雄、真壁陽平、河村吉宏)
10. 舟唄 / 浜田真理子(オリジナル:八代亜紀)
(作曲:浜 圭介 編曲:浜田真理子、久保田麻琴)
11. 時代おくれ / 玉置浩二【既存音源】(オリジナル:河島英五)
(作曲:森田公一 編曲:玉置浩二)
12. 熱き心に / 森 進一【既存音源】(オリジナル:小林 旭)
(作曲:大瀧詠一 編曲:川口 真)
13. この街 / 林部智史(未発表詞・新曲)
(作曲:吉田拓郎 編曲:武部聡志)

【生産限定盤特典】
別冊BOOK(全184ページ)内容
●インタビュー 2017(取材:北沢夏音)
“朝まで待てない”武田京子(ディレクター)
“ハッピーじゃないか”小林亜星(作曲家)
“あの鐘を鳴らすのはあなた”森田公一(作曲家)
“勝手にしやがれ”木崎賢治(ディレクター/ブリッジ代表)
“時の過ぎゆくままに”大野克夫(作曲家)スペシャルメッセージ
●阿久悠リスペクト・アルバム
・制作ノート
・スペシャル・インタビュー:柏木由紀&渡辺麻友(AKB48)
●阿久悠ロング・インタビュー'97 再録(文・構成:北沢夏音)
※1997年5月21日発売『移りゆく時代 唇に詩 阿久悠大全集』(CD14枚組)別冊解説書より