トム・ペティ、心停止で搬送 延命装置が外されたとの情報も
トム・ペティ、心停止で搬送 延命装置が外されたとの情報も

 2017年10月2日(現地時間)にトム・ペティ(66)が心臓発作を起こし、搬送先の病院で生命維持装置に繋がれているとの報道があったが、彼の死に関する情報が錯綜している。

 ペティは米カリフォルニア州マリブの自宅で心肺停止の状態で発見された。救急隊員らが蘇生に成功したが、彼はそのまま危篤状態で病院に収容された。

 トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズは先週ハリウッド・ボウルで40周年記念ツアーの最終日を迎えたばかりだった。

 トム・ペティは1950年10月20日に米フロリダ州ゲインズビルで生まれた。のんびりした親しみやすい性格で知られているが、実はアルコール依存症の父親と、夫に怯える母親のもと、貧困の中で辛い幼少時代を過ごした。しかし子どもの頃の50年代にエルヴィス・プレスリーと握手をする機会があったことからロックへ興味が湧き、ザ・ビートルズやバーズに刺激を受けた自身のバンド、マッドクラッチで演奏するために17歳で高校を退学した。

 このバンドの解散後、ペティとメンバー数人でトム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズを結成。40年間音楽業界をリードする存在となった。ちなみにマッドクラッチも2007年に再結成し、2008年と2016年に2枚のアルバムをリリースした。ペティの最新スタジオ・アルバムは2016年の『2』だ。

 トラヴェリング・ウィルベリーズやソロでも常に話題作を提供し続けた彼だが、実は2014年の『ヒプノティック・アイ』が初の全米No.1アルバムだった。その頃に応じた米ビルボードのインタビューで彼は、「年齢を重ねることの唯一のいいところは、不必要な問題を避けられるようになることだ。何に時間をかける価値があって、何がそうでないか分かる。20歳でそれが分かっていればもっと楽に生きられただろうけど、森を抜ける方法を模索するためにそういうことを全て経験する必要があるんだ」と話していた。