北野武が明かす『アウトレイジ』が“最終章”になった理由! 超豪華キャスト13名集結の舞台挨拶
北野武が明かす『アウトレイジ』が“最終章”になった理由! 超豪華キャスト13名集結の舞台挨拶

 2017年10月7日より全国公開となる、北野武監督18作目の最新作『アウトレイジ 最終章』。このジャパンプレミアが実施された。

ジャパンプレミア写真(全5枚)

 先日行われた【ベネチア国際映画祭】のクロージングで世界初上映をして以来、ついに日本で初披露となる“最終章”。この幕開けを、いまかいまかと待ちわびる観客の熱気が帯びる中、壇上のステージを覆った大きな幕がゆっくりと開くと、監督・主演を務めた北野武(ビートたけし)を筆頭に、西田敏行、大森南朋、松重豊、大杉漣、塩見三省、白竜、名高達男、光石研、池内博之、金田時男、岸部一徳と、総勢13名の超豪華オールキャストが一列に並び姿を現した。

 大きな拍手で迎えられると、まずは【花菱会】の面々からの一言挨拶が送られ、その後、MCから「花菱会の“配下に成り下がった”暴力団組織【山王会】の方々をご紹介致します」と紹介。会場から失笑が起こり、【山王会】のメンバーを演じたキャストの一言挨拶に。総勢13名が客席へメッセージを送り、大盛況のまま舞台挨拶を終えた。


◎一言挨拶

<若頭・西野役、西田敏行>
ようこそおいでくださいましてありがとうございます。今日ここにいる皆さんは抽選で当たってきた、“タダ”で映画を見れるラッキーな方たちということですから、他の見ていない人に宣伝する“義務”が生じるわけです(笑)僕自身、体調崩したりした時期が4か月間あって、退院した頃にこのお話をいただいて。今日ここにいる塩見さんとお互いにリハビリをやりながら、(撮影)初日は二人とも支えられながら迎えたわけですが、北野監督のお気遣いもあって、また花菱会を盛りたてることが出来ました。

<新会長・野村役、大杉漣>
中年の域を超えた俳優が戦うといった、緊張感のはらんだ撮影でした。9年ぶりの北野組で10本目になるんですけど、ようやく『アウトレイジ』シリーズに出演することが出来ました。ものすごくいい作品だと思います!。

<若頭補佐・中田役、塩見三省>
北野監督と前作に続いて仕事ができたこと、私にとって最高の時間でした。『アウトレイジ 最終章』、グッとくる映画です! よろしくお願いします!

<会長付き若頭補佐・森島役、岸部一徳>
監督とは今回で3本目になるのですが、最終章に出ることが出来ました。『座頭市』ではあっさりたけしさんに殺される役でしたが、今回はどうなってるか、楽しみにしてください。

<直参幹部・花田役、ピエール瀧>
はじめて北野組に参加することができて嬉しかったです。私もまだ一度しか作品を観たことがないのに、今日ここいるみなさんがこの後映画を観るとなると、もう(回数が)並ばれてしまいます(笑)。『いいなコノヤロー、良かったなバカヤロー!』(笑)。ほんとに『バカヤロー』『コノヤロー』成分をたくさん補充できると思います。顔面には自信があったのですが、この諸先輩方たちの中では……。ほんとに『顔面世界遺産』なんて言わせていただきましたが、僕はという感じでした(笑)よろしくお願いします。

<会長・白山役、名高達男>
前作までは関東を代表するすごい組織だったんですけど、だんだんセコクなってきて、山王会の先輩方に面目が立たないというか……。そんな山王会がこの後どうなっていくのか、今日は楽しみにしてください。

<若頭・五味役、 光石研>
名高さんと前作に続いてやれて本当に嬉しく思ってます。

<木村組組長・吉岡役、池内博之>
出演は役者人生において、本当に幸せでした。現場は高い緊張感で、木村組組長でありながら怯えながらやってました。

<警視庁マル暴の繁田刑事役、松重豊>
この錚々たるメンバーの中で、僕だけが公務員です(笑)。一緒に写真に映ってはいけない人たちです(笑)。前作に続いてこの世界でやれてよかったです。

<国際的フィクサー【張グループ】張会長役、金田時男>
ど素人の私がこの映画に参加できて、二度人生を経験している気持ちです。撮影中は監督から演技の指示はなかったので、ワンシーンワンシーンが不安でしょうがなかったです。前作では大友の役を妻にやってもらってセリフの練習をしていましたが、今回はセリフが多くて家でも練習をしました。

<張会長の側近・李役、白竜>
28年前『その男、凶暴につき』で出演させていただき、その後監督はベネチアで金獅子賞をとって、北野組でやれて本当によかったなと。『アウトレイジ ビヨンド』、そして最終章にも出させていただき感動しています。ありがとうございました。

<大友と行動を共にする、市川役、大森南朋>
『アウトレイジ』が制作されると聞いて、なんとかチャンスはないものかと思っていたんですが、加瀬亮くんがでていて嫉妬。ビヨンドでは桐谷健太、新井浩文が出ていてまた嫉妬が芽生えまして、恨みつらみみたいなものがあって、今回またアプローチをさせていただいて夢が叶って、最高の状態でできたと思っています。

<主人公・大友を演じ、メガホンをとった北野武監督>
■友人であり、本職は実業家という金田について)
『僕を映画に使ってほしい』と言われ、どうしようかと思いましたけどね(笑)。前作『アウトレイジ ビヨンド』の時はセリフも二つくらいしかなくて、撮影が伸びたことで一年半に渡って『大変だったな大友』というセリフを、奥さんが近くに寄ってくるたびに言い続けてたみたいで(笑)。実際プロの役者さんと混じってもいい演技でしたし、おかげさまでいい映画になりました。
■本作について
今回で最終章にしたのは、深作欣二さんの『仁義無き戦い』みたいに一度死んだ人がまた出てくるわけにはいかないので(笑)。ありがたいことに僕の作品は日本を代表する役者さんがみんな出演してくれて台本さえ渡せばOKという感じで。西田さんのアドリブには困りましたけど(笑)。役者さんに任せっきりでいいという感じでした。できたらすすめてください。損はしないと思います。