Diggy-MO'(ex.SOUL'd OUT)フルバンド形式のツアーファイナル! 新曲MVの新バージョンも公開
Diggy-MO'(ex.SOUL'd OUT)フルバンド形式のツアーファイナル! 新曲MVの新バージョンも公開

 約2年ぶりのニューアルバム『BEWITCHED』を引っさげ、各地で行われてきたDiggy-MO'(ex.SOUL'd OUT)のライブツアー【Diggy-MO' LIVE TOUR 2017“BEWITCHED”】。この最終公演が、3月26日に大阪UMEDA CLUB QUATTROで開催され、同時に「PTOLEMY」ミュージックビデオの新バージョンが公開された(https://youtu.be/CLNCgzB0vJM)。

【関連画像】

 アンコール含めて全29曲。セットリストは、2008年より始動したソロでの最初期のものや、SOUL'd OUTで発表してきた名曲も含まれている。ステージには、ドラム、ベース、ギター、キーボード、DJ、パーカッションとサポートメンバーが揃い、Diggy-MO'自身も10年以上の歴を誇る自身のピアノ・プレイを披露する。極上の音楽体験。グループ時代から尋常ならざるサウンドで、時に異質とされながら“これぞ音楽”と唸らされるライブを続けてきた。当然、ソロになってからも。

 トレードマークのキャップをはじめ、黒一色の衣装で壇上へ躍り出たDiggy-MO'は、序盤からフルスロットルだ。アルバム『BEWITCHED』リード曲「PTOLEMY」よりスタートすると、同じく最新作収録の「にこにこジョバンニ」をバンド・スタイルでアレンジした「GIOVANNI」、前作収録の1曲でローリン・ヒルの世界的な名曲に破壊と再構築を加えた「Lost Ones」と、次々に畳みかけていく。

 Diggy-MO'は今作を合わせて計4枚のオリジナル・アルバムをリリースしたことになるが、そのどれもが革新性と普遍性を併せ持つ意欲作であったことは、長尺のワンマンライブを体験すれば、より深く理解できるだろう。ソウルフルなファルセット・ヴォイスがキュートな「バンビ」、不穏なイントロから熱量高いラップに会場が呼応する「MUZiiKFVCK」、華やかなシンセ・サウンドがタイトル通りサイケデリックに乱反射する「PSYCHE PSYCHE」。創り出した楽曲が増えるほど、巧みに編み込まれていく選曲の妙も、優れた音楽家である彼だからこそ見どころになる。

 その上、新曲「GIRL MY」では、流麗なピアノ・フレーズから始まるスロウ~ミドル・テンポのリズミカルなビートに揺られて、ロマンチックな一時を演出。きらめくシンセに官能的なリリックが絡み合う「先生、」、夜のドライヴを思わせる淡い輝きが胸を打つバラード「首都高2」などなど。アルバム『BEWITCHED』について、自身では“チャーミングなアプローチを提示できるといい”と語っていたが、本作を経てこれまで以上に色彩豊かなサウンドを手に入れた今のDiggy-MO'のライブは、まさに百花繚乱だ。

 終盤、彼の根幹をさらけ出した力強い代表曲が続く中では、最新作収録の新曲「YOYOY」が際立つ。「サムライズム」、「爆走夢歌」というパワフルな楽曲に挟まれる形で披露された同曲だが、感動的なストリングスから始まり、マーチング調のリズムで一気に頂点まで上り詰めていく圧巻のスケール感で、会場は最高潮へ。約2時間に及んだ本編は、緩急がありながらも緊張感が緩むことなく、Diggy-MO'の登場から退場までが瞬く間と思うほどの熱狂に包まれ続けていた。

 また、アンコールに応じたDiggy-MO'は「大阪ありがと!」と笑顔をこぼすと、サポートメンバーの紹介から新作リリースに伴った取材等に対するぶっちゃけエピソードまで。ツアーファイナルならではなトークで会場の笑いを誘うと、早くも未発表の新曲として「star」なるメロディアスなソウルナンバーも本公演で初披露。そしてSOUL'd OUTの代表曲「TOKYO通信 ~Urbs Communication~」「Sweet Grrl パイセン」から、ソロでの名曲を続けて大団円を迎えたのだった。

 冒頭で紹介した通り、今回のツアー終了に伴い「PTOLEMY」MVの別バージョンが解禁されたことも新たなトピックだ。すでに公開されていた“Ptolemic Expressions”は、世界で活躍するふたりのダンサーによる強靭な肉体をしなやかに躍動させる芸術性の高い内容だった。一方、このたび公開された“PTOLEMY”では、そこにDiggy-MO'の映像を加え、背筋の冷えるシリアスなサウンドと、現世から神話そして宇宙まで及ぶ哲学的なリリックが迫りくる同曲の迫力を、よりダイレクトに伝えるMVとなっている。

 なお、Diggy-MO'は今年の年末より、ソロ活動10周年イヤーがスタートする。時流や流行に靡くことなく、音楽という芸術を打ち鳴らしてきたひとりの音楽家が迎える新たな節目。表現者としていまだ進化を続ける、日本のシーンでは稀有な存在である彼がこれから起こすアクションには、音楽ファンを自認する方々にはぜひ注目してもらいたい。


◎【~ LIVE TOUR 2017 “BEWITCHED”】大阪公演セットリスト
2017年3月26日(日)大阪UMEDA CLUB QUATTRO
01.PTOLEMY(Diggy-MO' 4th『BEWITCHED』)
02.UnIsong(SOUL'd OUT 5th『so_mania』)
03.GIOVANNI(Diggy-MO' 4th『BEWITCHED』)
04.Lost Ones(Diggy-MO' 3rd『the First Night』)
05.バンビ(Diggy-MO' 2nd『Diggyism II』)
06.MUZiiKFVCK(Diggy-MO' 3rd『the First Night』)
07.Un Deux Trois(Diggy-MO' 3rd『the First Night』)
08.PSYCHE PSYCHE(Diggy-MO' 2nd『Diggyism II』)
09.GIRL MY(Diggy-MO' 4th『BEWITCHED』)
10.Sticky 69(SOUL'd OUT 6th『To From』)
11.先生、(Diggy-MO' 4th『BEWITCHED』)
12.Wardrobe #6(Diggy-MO' 2nd『Diggyism II』)
13.Cap song(Diggy-MO' 3rd『the First Night』)
14.首都高2(Diggy-MO' 4th『BEWITCHED』)
15.ToMiTaMi ToMiTaMo(Diggy-MO' 2nd『Diggyism II』)
16.STAY BEAUTIFUL(Diggy-MO' 2nd『Diggyism II』)
17.ビヨルン(Diggy-MO' 2nd『Diggyism II』)
18.SHOTTTTEQKILLA(Diggy-MO' 4th『BEWITCHED』)
19.サムライズム(Diggy-MO' 1st『Diggyism』)
20.YOYOY(Diggy-MO' 4th『BEWITCHED』)
21.爆走夢歌(Diggy-MO' 1st『Diggyism』)
22.Blue World(Diggy-MO' 3rd『the First Night』)
23.ONE VOW(Diggy-MO' 2nd『Diggyism II』)
En1.SHE(Diggy-MO' 4th『BEWITCHED』)
En2.star(新曲)
En3.TOKYO通信 ~Urbs Communication~(SOUL'd OUT 3rd『ALIVE』)
En4.Sweet Grrl パイセン(SOUL'd OUT 6th『To From』)
En5.JUVES(Diggy-MO' 1st『Diggyism』)
En6.Lovin’ Junk(Diggy-MO' 3rd『the First Night』)

<メンバー>
Diggy-MO'
JUNKOO / Key.
篤志 / Gt.
遠藤 優樹 / B.
山崎 慶 / Dr.
DJ Taiki / DJ
アミーゴ / Per.