ハンバートハンバート、毎年恒例となった新年ライブの追加公演をレポート 3月にはPredawnとの共演ライブも
ハンバートハンバート、毎年恒例となった新年ライブの追加公演をレポート 3月にはPredawnとの共演ライブも

 2月7日、東京・渋谷 CLUB QUATTROにて【ハンバート家の正月2017】の追加公演が開催された。

 同公演は、毎年恒例となっている新年の東名阪クアトロツアー。東京と大阪で早々にソールドアウトしたため東京と大阪では追加公演が行われた。この日も実にハンバートハンバートらしい、じんわりと心が温まって満たされるライブを見せてくれた。

 2人揃ってステージに登場し、佐野遊穂の“最近あった話”に佐藤良成が絶妙な相槌を打つゆるりとしたトークで序盤から会場を和ませつつ、「願い」でライブがスタート。今回は2人編成のアコースティックなライブのため、シンプルな演奏と歌詞に込められた“精神”がよりストレートに伝わってくる。演奏はカントリーやフォークをルーツにアイリッシュ・トラッドなどの要素を持ち合わせた和やかなメロディだが、その歌詞は何気ない日常を描いたものもあれば、その中で私たちが少しずつ持っている劣等感や嫉妬を潔く歌っているものもある。決してパフォーマンスが派手でなくとも心にグサグサと突き刺さってくる瞬間がいくつもあり、観客もじっくりと聴き入った。

 この日は20曲以上に及ぶ楽曲を演奏し、終盤に差し掛かる頃には立て続けにライブの定番曲を披露。会場の空気が終始一体感に包まれていて、ハンバートハンバートのファンはこの安心感ある居心地を求めてライブに訪れるんだろうなと身をもって感じさせられた。そして、ライブ中佐藤は曲によって楽器を使い分けながら演奏していたが、アンコールに披露された「メッセージ」では、ギター、フィドル、ピアノと1曲の中で何種類もの楽器を演奏し会場を沸かせた。最後は「横顔しか知らない」でライブを締めくくり、「またねー!」と観客に手を振りステージを後にした。

 また、ハンバートハンバートと清水美和子のソロユニット・Predawnの共演ライブが3月24日にビルボードライブ東京で開催される。ソロとデュオで形は違えど、フォーキーでどこか日本的でない感覚の音に言葉を乗せる、というスタイルをはじめ2組の共通点を見つけにビルボードライブを訪れてはいかがだろうか。

Photo by Wataru Goto
text:神人 未稀

◎公演情報
【ハンバートハンバート×Predawn】
ビルボードライブ東京
2017年3月24日(金)
1st OPEN 17:30/START 18:30
2nd OPEN 20:45/START 21:30
※特別営業時間公演となります。
詳細:http://www.billboard-live.com/