アル・ジャロウの米ビルボード記録を振り返る
アル・ジャロウの米ビルボード記録を振り返る

 米ジャズ・シンガーのアル・ジャロウが2017年2月12日(現地時間)に76歳で亡くなった。その死を悼み、長年米ビルボードのジャズとR&Bチャートの常連だった彼の主なチャート記録をまとめた。

 1975年に1stアルバムをリリースしたジャロウは、41歳の時に1981年の「奏でる愛/We’re in This Love Together」で米ビルボード・チャート・デビューを果たした。この曲は1981年11月に米ビルボード・ソング・チャート【Hot 100】で15位を獲得、彼にとって同チャートの最高位記録となった。また、同作は【R&B/ヒップホップ・ソング・チャート】と【アダルト・コンテンポラリー・チャート】でも6位を獲得した。

 そして米ビルボード・アルバム・チャート【Billboard 200】に初登場したのは1984年のこと。アルバム『ハイ・クライム』が49位を記録し、これが彼のチャートインしたアルバム10作品中最高位となった。

 1985年にはオール・スターのUSAフォー・アフリカによる有名チャリティー・ソング「ウィ・アー・ザ・ワールド」に参加。この曲はHot 100首位を4週キープした。

 そしてアル・ジャロウの名を最も広く印象付けた曲は、80年代のブルース・ウィリス主演TVシリーズ『こちらブルームーン探偵社』の主題歌「ムーンライティング」(1987年)だろう。この曲は【Hot 100】で23位、【アダルト・コンテンポラリー・チャート】で首位を記録した。

 1987年は米ビルボードがコンテンポラリー・ジャズ・アルバム・チャートを発足させた年でもあった。ジャロウは同チャートの常連となり、11曲をTOP10に送り込んだ。そのうち、1位を記録したのは『ハーツ・ホライズン』(7週、1989年~)、『トゥモロウ・トゥデイ』(11週、2000年)、ジョージ・ベンソンとの共作『ギヴィン・イット・アップ』(8週、2006年)、『マイ・オールド・フレンド:セレブレイティング・ジョージ・デューク』(4週、2014年)の計4作だった。『ギヴィン・イット・アップ』と『マイ・オールド・フレンド』はトップ・ジャズ・アルバム・チャートの首位も獲得している。