ジェフ・ベック、来日中の最新インタビューが到着「日本に戻り続けていられることを、心から嬉しく思っている」
ジェフ・ベック、来日中の最新インタビューが到着「日本に戻り続けていられることを、心から嬉しく思っている」

 デビュー50周年、現在ジャパンツアー中のジェフ・ベックから最新インタビューが到着。今回のツアーについて、初来日の思い出、日本のファンへ向けた想いを語った。

--日本ツアーが始まって3公演を終えたところですが、どうですか?

うまくいっているよ。仙台も盛り上がったし、やるたびにどんどん良くなっている。

--これから公演に来るファンに向けて、改めてこのカーメンやロージーは、なぜこんなに特別なのでしょう?

その純真さ、傷つきやすさ、脆さかな。カーメンのギタープレイはどこかアルバート・コリンズみたいだ。短いフレーズ、とか……タッピングとかはやらないが。ああいうルックスの女性から、ああいうギターが飛び出すとは誰も予想していないから驚くよね。カーメンとロージーにはリアリティがあり、遊び心もある。普段から一緒のバンドでやっているので、息が合ってるんだよ。

--セットリストについても話してもらえますか?

デビュー50周年ということで、ファンのみんなに喜んでもらえるよう、初期の曲もやりたかったので、ジミー・ホールにも来てもらっているよ。「これが2016年、2017年の僕だ」と最新作だけしかセットリストに入れなかったら、僕自身はそれでも構わないけど、ファンのみんなはノスタルジアを求めてくるわけだし、ノスタルジアは大切だからね。

--古い曲も新しい曲も網羅する、ということですね?

ああ。ツアーに出るたび、毎回新しい曲だけしかやらなかったら、ファンからは「どうなっているんだ?」と思われちゃうよ。でもそうは言いつつ、新しい曲無しではノスタルジアは生まれな(笑)。ツェッペリンだってスタート当初は客が誰も知らない曲を演奏していたわけだ。でも6~8週間で否が応でも成熟し、口コミで広がった噂を聞き、一度見た客がまた戻ってくるようになった。そうやって彼らはどんどんビッグになっていった。コンサートで最新曲だけを聞かせていたら、客は退屈しちゃうだろう。曲が本当に心に訴えてくるようになるには、どうしても時間がかかるものだからさ。

--『BECK 01』の発売、ハリウッド・ボウルでのデビュー50周年ライブなど、この50年のキャリアを振り返ってみて、何か日本に関する思い出などありますか?

もちろんだよ。まず日本に呼んでもらえたというだけでも驚きだったよ。初めての空港で髪を女性のファンに引っ張られたのを覚えている。まず、なぜ僕らは今ここにいるんだ?って理解できていなかったんだ。BBA(Beck, Bogert & Appice)で来たのが初めてだったが、たった3人であんなでかい音を出してるっていうんで、オーディエンスも信じられない、って顔だった。カーマイン・アピスのドラムはまるで爆発しているみたいで、スモークが立ち上がっているしさ。すごいコンサートだった。僕らはラッキーだった。だってその頃、本来だったら来るはずだったバンドが、ドラッグの前歴で来られなかったらしいから(笑)。そんなバンドじゃなくてよかった! たまたま来られた、なんていうのは嫌だからね。

--改めてデビュー50周年おめでとうございます。最後に長年サポートし続けている日本のファンへメッセージをお願いします。

ありがとう、本当に感謝している。ちゃんと音楽を聴いてくれるオーディエンスのために演奏できるのは、僕にとっても喜びだ。こうして日本に戻り続けていられることを、心から嬉しく思っているよ。

◎ツアー情報
ジェフ・ベック来日公演
2017年
1月30日(月)31日(火)東京・東京国際フォーラム ホールA
2月2日(木)大阪・グランキューブ大阪
2月3日(金)福岡・福岡サンパレス ホテル&ホール
2月4日(土)広島・広島上野学園ホール
2月6日(月)名古屋・名古屋市公会堂
チケット:S席12,000円/A席11,000円(tax in.)