米チケット二次売買サイトStubHub、第4四半期は売上高20%増の約321億円
米チケット二次売買サイトStubHub、第4四半期は売上高20%増の約321億円

 米オンライン・チケット二次売買サイト、スタブハブ(StubHub)が、2016年第4四半期の売上高が前年同期比20%増の2億7,900万ドル(約321億円)だったと発表した。親会社イーベイ(eBay)が発表した第4四半期決算で明らかになった。

 野球と舞台のチケットの売れ行きが好調だったことと、アップルTVでサービスが開始されたことが主な収益作用因だったとしている。スタブハブが四半期に扱った商品総額は12億4,000万ドル(1,425億円)で、去年の11億8,000万ドル(1,356億円)から増えている。

 米国のチケット転売市場は“スカルピング”(ダフ屋行為)と呼ばれ、グレーゾーンの一部として何十年間も存在し、しばしば多くの音楽業界関係者を狼狽させてきた。1990年代に合法化されてからは暴利を貪る輩やボットがチケット市場に参戦し、低所得なファンがお気に入りのアーティストのライブに行けないという事態が発生していた。その一方で、多くの消費者にとってそれらの転売サービスはなくてはならないものになっている現状もある。

 2016年12月にアメリカのオバマ元大統領が、「特定のイベントのチケットに消費者が公平にアクセスできることを保証し、インターネットのチケット販売業者による規制措置の回避を禁ずる」、「ベター・オンライン・チケット・セールス・アクト(2016年BOTSアクト)」に署名した。これは、仲介業者がチケットを大量購入し、大幅な高値で転売することを可能にするプログラム(ボット/bots)の利用を禁止することで、一般のファンや金欠のコアなファンもチケットが購入できるような環境を整えることが目的の法案だ。