アリアナとJ・ハドソンがTVミュージカル共演の意気込みを語る「私たちが歌うって知った時、待ちきれない気持ちになった」
アリアナとJ・ハドソンがTVミュージカル共演の意気込みを語る「私たちが歌うって知った時、待ちきれない気持ちになった」

 2015年の『ザ・ウィズ・ライブ!』や2016年1月にFOXで放送された『グリース・ライブ!』など例年大好評の生放送ミュージカル。今年は【エミー賞】受賞TV演出家アレックス・ルジンスキーと【トニー賞】受賞演出家ケニー・レオンが共同で演出を担当する『ヘアスプレー・ライブ!』が現地時間2016年12月7日に米NBCで放送される。

 『ヘアスプレー・ライブ!』は、1960年代のアメリカが舞台だが今日においても意義のある内容だ。ペニー・ピングルトン役のアリアナがミュージカルに出演するのは初めてではなく、2008年のブロードウェイ・ミュージカル『13』にシャーロット役で出演している。「私の原点がそこだったと知っている人が結構少なくて、とても不思議な感じがするの。人は私のことをキラキラでポップなヤツと認識してるだろうけど、実は私、希代の舞台オタクなのよね」」と、先週アリアナは米ビルボードに明かした。

 “モーターマウス”・メイベル役にはジェニファー・ハドソン。同じくブロードウェイ経験がある彼女はフィナーレでアリアナと「Come So Far (Got So Far To Go)」をデュエットする。「あの曲はとても楽しみ。私たちが歌うって知った時、待ちきれない気持ちになったわ」と、ハドソンは話した。そして「レコーディングは済ませてるけど、まだ舞台上でその瞬間にどうするか決めてないの。とてもエネルギッシュな歌だし、とにかく好きなのよね。レコーディングは楽しかったわ。アリアナと一緒だったからなおさら。彼女のことが大好きだから」と明かした。

 ザック・エフロン主演の2007年の映画版に続き、『ヘアスプレー・ライブ!』はブロードウェイと映像両方の演出を融合させながら、これまでに上演されてきた様々なバージョンへ敬意を払う趣向になる。1988年の映画版のリッキー・レイクや2002年のブロードウェイ・プロダクションのマリッサ・ジャレット・ウィノクールなど、過去にヒロインのトレーシー役を演じた女優たちがゲスト出演する。

 オーディションで選ばれた新人のマディ・バイリーオにとってトレーシー役を演じることは大きな夢だったという。「あのカツラをつけた瞬間にトレーシーになれたの。まるで電球が点灯するかのように、もう私はマディじゃなくて、究極に前向きで究極の負け犬のトレーシーになってた。誰もが彼女に感情移入できるから、演じることができてとても嬉しい」と彼女は話した。

 多くの世代からなる、多様な背景を持つ出演者たちだが、一つだけ全員の意見がまとまっていることがある。それは現在のアメリカの政治的な空気に通じるものがこのミュージカルにはあるということだ。「こういうメッセージを伝えるのにちょうど良いタイミングだと思う」とハドソンは話す。「“ヘアスプレー”みたいな話がまだ存在している理由は、そこに本当のことが描かれているからで、本当のことは時代を超越するの。芸術を通して変化を起こし続けられることを願うわ。」